研究概要 |
半導体シリコン基板やガラス基板の平滑加工技術は, IT産業を支える根幹技術として極めて重要である。とくに大口径シリコン基板が実用段階に入った現在,これまで以上の高い平滑性を達成できる研磨・研削技術が求められている。 一般に使用されてきた無機系研削・研磨材(砥粒)は,硬く不定形で凝集しやすいため,表面にスクラッチやひずみを生じることがある。とくにガラス基板において、研磨剤として、よく用いられるセリアは、レアアースであり、その価格の高騰により、使用量低減化が求められている。そこで、ガラス研磨のためのセリアの低減化と代替材料の探索を念頭に置き、本研究では1)無機材料と高分子マトリックスを用いること、2)粒子表面にカチオン性、キレート官能基を用いることを念頭に置き,セルロース/セリア複合粒子を調製し、ガラス基板平坦化のためのケミカルソフト研磨材を開発した。さらにカチオン性ポリアクリル酸微粒子も調製し,その研磨能を評価した。
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