研究課題
過去2年間の研究成果を踏まえ、最適プロセスで作製したカーボン繊維およびアルミナ繊維を用いたアルミニウム複合材料の特性評価およびその発現機構の解明を行った。カーボン長繊維強化複合材料、カーボンナノ繊維強化複合材料の室温の機械的性質(引張強度、伸びおよび剛性)、熱伝導性、電気伝導性、および室温および高温(350℃以下)の熱膨張係数の評価を行った。また、アルミニウムと炭素繊維の反応が熱伝導性に与える影響を明らかにした。機械的、機能的特性に影響を与えるため、組織と諸特性の関係を学理的に明らかにし、製造方法、製造条件が組織や諸特性に与える影響を明らかにした。特に、Cu粉末を添加した長繊維プリフォームに溶融アルミニウムを0.8MPaで含浸させた複合材料は繊維分布の最適化、界面反応の抑制により、繊維軸方向に280W/mKの優れた熱伝導性を有することを明らかにした。また、得られた複合材料の諸特性を向上させるため、カーボンナノ繊維強化複合材料について圧延による二次加工や熱処理の影響を調査した。その結果、圧延により繊維方向を制御出来ることを明らかにした。得られた結果を基に、放熱板、電気伝導部材、半導体や液晶などの製造装置に利用可能な精密構造材料への利用可能性を明らかにした。アルミナ繊維強化複合材料については、輸送機器などのエンジン周りの部材への適用を念頭に、室温および高温(350℃以下)での機械的性質(引張強度および剛性、伸び)の評価を行った。また、複合材料の微細組織を走査電子顕微鏡、透過電子顕微鏡を用いて観察し、諸特性の発現機構を考察した。特に、アルミナ繊維プリフォーム作製時に用いる結合材にシリカゾルを用いると機能特性向上に効果的であることを明らかにした。得られた知見を基に、更に高機能を有する複合材料の組織のあり方を探り、高機能複合材料を作製する製造法および製造条件の指針を得た。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (16件)
Mat.Sci.Forum
巻: 706-709 ページ: 699-703
軽金属
巻: 62 ページ: 84-90
Materials Transactions
巻: 52 ページ: 939-942
Proceedings of the JSME/ASME 2011 International Conference on Materials and Processing
巻: (CD-ROM) ページ: ICMP 2011-51107
Proc.of 18^<th> Int.Conf.on Composite Materials
巻: (USB) ページ: T6-1-IF0532-1-5
Proc.of 8^<th> Korea-Japan Joint Symposium on Composites Materials
ページ: 83-84
ページ: 87-88
ページ: 89-90
巻: 61 ページ: 678-683
巻: (USB) ページ: F12-3-AF0951-1-5
巻: (USB) ページ: P4-29-AF0539-1-5
巻: (USB) ページ: P4-31-IF0554-1-4
巻: (USB) ページ: F24-2-AF1291-1-5
Sci.Eng.Compos.Mater.
巻: 18 ページ: 167-171