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2009 年度 実績報告書

表面含浸液体膜による空気中の水蒸気・炭酸ガス・有機蒸気分離装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560776
研究機関東京工業大学

研究代表者

伊東 章  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50151494)

キーワード膜分離 / 液体膜 / 二酸化炭素回収技術
研究概要

本年度(初年度)では実用を目指した中型膜モジュールの開発を目標とし,以下の成果を上げた。
1. 表面含浸液体膜の性能評価
基材である超疎水性多孔質膜をコロナ放電処理することで親・疎水性が裏表で異なる多孔質膜を作成した。実際に膜を含浸した際,どの程度の深さまで含浸しているか調べるため,着色したトリエチレングリコール液を減圧下で膜に含浸して,膜の断面を観察することでおこなった。
2. 実用膜モジュールの構成法の確立
実用膜モジュールは厚さ3mm,30cm角(膜面25.5cm角)の中型とした。膜の貼り合わせ,接着法を種々検討して,構造を確立した。この構造により角形モジュール20枚を製作した。
3. 実用膜モジュールによる空気中の微量成分の分離・濃縮特性評価試験
A: 空気中の微量炭酸ガスを濃縮する装置の開発 空気中の炭酸ガスを回収し,1%程度の炭酸ガス濃縮空気を供給する装置を構成し,実用化へ向けた性能の改良をおこなった。10種類のアミンを検討した結果,ジグリコールアミン液が最適であった。
B: 除湿・加湿装置の開発 空気中の水蒸気を膜を通して回収し,真空ポンプ出口で凝縮液として回収する装置を構成した。70Wの真空ポンプで4g/hの凝縮水蒸気が回収可能な装置が製作できた。
C: 空気中のVOC・臭い成分分離・回収装置の開発 この装置の空気中のVOC・臭い成分分離・回収装置としての性能をテストした。装置構成は除湿装置とほとんど同じである。性能測定は1m3のチャンバー中に小型膜モジュールを設置し,容器中のVOC蒸気(アンモニア,メタノールなど)の数100ppm程度の初期濃度からの濃度減少を測定した。装置は理論性能を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Separation of VOC vapor from air by a surface-soaked liquid membrane module using triethylene glycol2009

    • 著者名/発表者名
      Gouzhe SUI, Jinlong LI, Akira ITO
    • 雑誌名

      Separation and Purification Technology 68

      ページ: 283-287

    • 査読あり
  • [学会発表] 液体膜による二酸化炭素分離2009

    • 著者名/発表者名
      伊東章
    • 学会等名
      化学工学会秋季大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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