研究概要 |
様々な気体分子をプローブ分子として定容法によって粉体試料の空隙体積を測定可能な新奇な測定装置および手法を開発した.ミクロ構造材料として,アモルファスシリカおよびBTESE(bis-triethoxysilyl ethane)シリカの多孔性粉体試料を作製し,その微細構造をマルチプローブガス分子拡散法を用いて評価した.本手法により,これらのアモルファス材料のサブナノサイズの空隙構造の違いを評価可能であった.本手法の妥当性はミクロ構造が既知であるY型ゼオライトを評価することで検証を行い,理論構造から予測される空隙容積が得られた.アモルファスシリカとBTESEシリカの構造の違いは分子シミュレーションによっても確認され,これらの微細空隙中の気体拡散性の分子径依存性は,マルチ分子プローブ気体拡散法で測定された空隙容積分布と良好な相関を示した.
|