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2009 年度 実績報告書

リサイクルプロセス構築のための高温水中でのモノマー類の熱安定性評価と基礎物性測定

研究課題

研究課題/領域番号 21560795
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

佐藤 修  独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学プロセス研究センター, 主任研究員 (20357148)

研究分担者 増田 善雄  独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学プロセス研究センター, 主任研究員 (10358004)
キーワード化学工学 / シミュレーション工学 / 廃棄物再資源化 / 物性実験
研究概要

ポリエステル樹脂のひとつであるポリブチレンテレフタレート(PBT)について、高温水を利用するケミカルリサイクルプロセスモデル構築に必要なPBTの高温水中での分解反応、ならびに回収モノマーの1つである1,4-ブタンジオール(1,4-BudiOH)の高温水中での安定性・閉環反応についての検討を行った。この結果(1)PBTはポリエチレンテレフタレート(PET)同様、250~300℃の高温水中で分解でき、化学原料として有用なテレフタル酸(TPA)とテトラヒドロフラン(THF)が得られること、(2)回収されるTHFは、反応系内にPBTの加水分解によって生成した原料モノマーである1,4-BudiOHが脱水・閉環反応したものであること、(3)(1)(2)の反応は共に、TPAの存在によって促進されることから触媒としてTPAの利用が期待できること、が明らかになった。
また、これまでに得たPETの分解挙動の知見を基に、地域分散処理を前提とした高温水を利用するPETのケミカルリサイクルモデルを構築(処理能力1000kg/日)、コンピューターシミュレーションによる基礎プロセス部分のエネルギー計算を行った。得られた結果については、下記記載の学会誌にて発表した。今後、測定確認するTPA溶解度データならびに副生成物データを加味し、本モデルの改善を更に進める予定である。なお、遅れていた上記のTPA溶解度測定に必要な超臨界水用可視化セル(設計圧力40MPa、設計温度500℃)本体が完成したので、来年度、本格的な測定を行う。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Chemical Recycling Process of Poly(Ethylene Terephthalate)in High-Temperature Liquid Water2010

    • 著者名/発表者名
      Osamu SATO, Yoshio MASUDA, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Chemical Engineering of Japan Vol.43

      ページ: 313-317

    • 査読あり
  • [学会発表] 高温水による1,4-ブタンジオールからのテトラヒドロフラン合成2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤修, ら, 他4名
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      近畿大学本部キャンパス(東大阪)
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 化学平衡を考慮したアモノサーマル法による結晶育成時の熱流体解析2010

    • 著者名/発表者名
      増田善雄, ら, 他7名
    • 学会等名
      2010年春季 第57回 応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学湘南キャンパス(神奈川)
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] DEPOLYMERIZATION BEHAVIR OF POLYESTERS IN HIGH-TEMPERATURE LIQUID WATER2009

    • 著者名/発表者名
      Osamu Sato, Yuka Murakami, Yoshio Masuda, Norihito Hiyoshi, Aritomo Yamaguchi, Masayuki Shirai
    • 学会等名
      The 12th Japan-Korea Symposium on Catalysis
    • 発表場所
      秋田キャッスルホテル(秋田)
    • 年月日
      2009-10-15
  • [学会発表] Chemical Recycling Process of Polyesters in High-temperature Liquid Water2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshio Masuda, Yuka Murakami, Osamu Sato, Norihito Hiyoshi, Aritomo Yamaguchi, Masayuki Shirai
    • 学会等名
      The 12th Japan-Korea Symposium on Catalysis
    • 発表場所
      秋田キャッスルホテル(秋田)
    • 年月日
      2009-10-15
  • [学会発表] ケミカルリサイクルプロセス開発を目的とした高温水によるポリブチレンテレフタレートの加水分解2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤修、村上由香、増田善雄、日吉範人、山口有朋、阪東恭子、白井誠之
    • 学会等名
      第104回触媒討論会
    • 発表場所
      宮崎大学工学部(宮崎)
    • 年月日
      2009-09-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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