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2011 年度 実績報告書

シングルセル包摂技術を用いた酵母表層提示酵素の高速活性測定系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560812
研究機関近畿大学

研究代表者

梶山 慎一郎  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (20243496)

研究分担者 田中 勉  神戸大学, 自然科学系先端融合研究環重点研究部, 准教授 (90436551)
キーワードシングルセル / 酵母表層工学 / 活性スクリーニング / 細胞包摂 / ソーティング
研究概要

コンビナトリアルバイオエンジニアリングの手法を用いた、変異体タンパク質ライブラリーの大量作製とその大規模なスクリーニングは、産業用途に好適な酵素タンパク質を取得する上で強力なツールになると考えられる。我々は、これまでの研究で、アルギン酸カルシウムビーズ中に核酸、タンパク質、あるいは細胞を封入する技術開発を行ってきた。本技術を用いれば、ビーズ内に酵母を包摂し、この内で酵素反応を起こさせることにより、反応後の標識分子の溶液中への拡散を防ぎつつ、活性の高い表層提示酵母細胞をビーズごとセルソーティングにより取得できると考えられる。平成23年度は,昨年度までに開発した逆ミセル法により,Aspergillus aculeatus由来のβ-グルコシダーゼ表層提示酵母を1細胞レベルで包摂したアルギン酸カルシウムビーズを,基質としてTokyoGreen-βGluを0.25%含む反応液中で一定時間反応させ,ビーズを洗浄後蛍光顕微鏡で測光観察を行った。その結果,表層提示した酵母を包摂したビーズは,表層提示していない酵母を包摂したビーズや,酵母をなにも包摂していないビーズと比べて,10倍以上の蛍光強度を有しており,ビーズ内で酵素反応を進行させることにより,ビーズに包摂された酵母のβ-グルコシダーゼ活性を評価できることが判明した。次に,これらの包摂ビーズをセルソーターにより分離し,活性の違いによりソーティングできるかどうか調べた。その結果,ソーティングのフィルターを調整することにより,表層提示酵素の活性が高い酵母を濃縮することに成功し,本手法が酵素表層提示酵母のスクリーニングに有用であることが示された。一方で,濃縮された高活性酵母には一定量の低活性酵母が混入(コンタミネーション)しており,分離した酵母を再度培養し,同様の方法で分離した場合,活性の濃縮効率が当初予想していたよりも低いことが判り,今後の検討課題として残された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Plant Transformation Technologies Section 2 Chapter 4. (ISBN-10 : 0-8138-2195-9)2011

    • 著者名/発表者名
      N.Wada, et.al.
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      Wiley-Blackwell Publishers

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公開日: 2013-06-26  

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