研究課題/領域番号 |
21560828
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
庄司 るり 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (50272729)
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研究分担者 |
矢吹 英雄 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (40345400)
田丸 人意 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (00361808)
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キーワード | ウェザールーティング / 最適航路選定 / 気象・海象データ / 数値予報シミュレーション / 陸上支援局 / 燃料削減 / 運航支援 / 並列処理 |
研究概要 |
日本の国際物流の9割以上を担っている船舶輸送において、二酸化炭素排出量を削減して地球環境の保全に貢献するためには、燃料消費量を低減する航路を選定して、効率的に運航する必要がある。また、より安全な運航を実現するためには、陸上サイドからの支援の利用を進めていく必要もある。本研究では、各船舶の航海性能の推定や航路の選定等は陸上で行い、必要かつ十分な情報を、利用しやすい形で船舶に提供するための陸上支援局の構築を行っている。 燃料消費低減型最適航路選定を行うための陸上支援局は、1.気象・海象データセンター機能、2.航海性能推定機能及び、3.最適航路選定機能の3つの機能を有する必要がある。1として、昨年度に提案し構築した数値予報並列処理機構を用いて、日本付近の太平洋上における72時間海上風速の予測シミュレーションを行い、さらに本研究で算出した結果とGSMモデルの結果と比較し、検証を行った。その結果、本予測はGSMモデルとの相関が大きく、ウェザールーティングに使用する海上風速の予測として十分な精度を持つことが分かった。2として、複数の船舶のアブログ(撮要日誌)の解析を進め、推進性能、耐航性能等の航海性能の推定をリアルタイムに行うためのアルゴリズムの検討を行った。その結果、複数の船舶について、気象・海象変化に伴う抵抗増加を推定することが可能となり、このシステム化を目指しているところである。3として、等時間曲線法による最小燃料消費航路について、全球対応型最適航路シミュレーションを行うことが出来るようになった。現在、等時間曲線法の感度分析を行い、最適航路選定に十分な精度を与えるパラメータの設定を検討している。
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