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2009 年度 実績報告書

ナノ反応場を利用した白金族金属の革新的リサイクル技術の開発とナノ粒子資源化

研究課題

研究課題/領域番号 21560855
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

三田村 久吉  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究職 (80354869)

研究分担者 下条 晃司郎  独立行政法人 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究職 (50414587)
キーワード溶媒抽出法 / 逆ミセル / 貴金属・白金族金属 / ナノ粒子
研究概要

金(Au)や白金族金属(Pt,Pd,Rh)は電子部品、自動車用排ガス触媒をはじめ、様々な分野で使用されている。しかし、金や白金族金属に対するニーズの高まりと稀少性から、価格は急騰し、その安定確保が大きな課題となっている。そこで、本研究では抽出剤と界面活性剤からなる混合逆ミセルを利用した溶媒抽出法を用いて、産業廃棄物から金あるいは白金族金属のみを選択的に分離回収し、逆ミセル中のナノ反応場に濃縮された金属イオンを還元することでナノ粒子を製造することを目的とする。
初年度は、まず模擬産業廃液として、AuCl_4^-,PtCl_6^<2->,PdCl_4^<2->,Zn^<2+>,Cu^<2+>,Ni^<2+>,Fe^<3+>合計7種の金属イオンを含む塩酸溶液から金イオンのみを選択的に抽出する手法を検討した。ここでは非イオン性三座配位子であるN,N,N',N'-tetra(n-octyl)diglycolamide(TODGA)とカチオン性抽出剤tetraoctylammonium bromide(TOAB)を抽出剤として用い、抽出分離能における比較を行った。その結果、TOAB系では7種の金属を含む水相からPd,Pt,Auイオンを抽出するため、遷移金属との分離が可能であったが、クロロアニオン種として存在するPd,Pt,Auイオン間の分離が全くできなかった。一方、TODGA系ではAuイオンのみを選択的に抽出し、他の金属イオンは全く抽出されないため、1回の工程で金イオンのみを回収することが可能であった。
来年度はさらに、TODGAと界面活性剤(AOT)からなる混合逆ミセルを形成させ、金イオンのみを逆ミセル内のナノ空間に濃縮し、還元を行うことでナノ粒子化を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cooperative intramolecular interaction of diazacrown ether bearing β-diketone fragments on an ionic liquid extraction system2009

    • 著者名/発表者名
      Kojiro Shimojo
    • 雑誌名

      Dalton Transactions

      ページ: 4850-4852

    • 査読あり
  • [学会発表] ジグリコールアミド酸型抽出剤によるランタノイドの高効率抽出分離2009

    • 著者名/発表者名
      下条晃司郎
    • 学会等名
      第28回溶媒抽出討論会
    • 発表場所
      大阪大学(大阪府)
    • 年月日
      2009-11-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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