研究概要 |
平成21年度の研究実施計画は3項目であり,対応項目別に記述する. 1.インクジェットプリンタによる電流リードの製作条件の検討 市販機器の性能調査と選定を行ない目的機器を購入した.液滴吐出実験は,純水と銀インクを用いて実施した.吐出条件と吐出される側である電極部移動条件を検討し,予定の30μmから50μmの線形上を作製できることを確認した.21年度はαアルミナ上に作製した線形状の,形状観察と電気抵抗測定を行なった.焼結後の銀リード構造の体積抵抗率はバルク材料の1/3程度以下と低い値の結果となった.吐出される側の表面処理,焼結条件の検討など改善方法の検討を開始している. 2.電極部構造を解析する手法開発の検討 高周波インピーダンス測定法に対応する解析計算方法のプログラム作成を中心に実施した.気相内電極評価装置において,21年度は微細電流リード構造を持たない電極部測定を実施した.高周波インピーダンス測定結果より,Cole-Coleプロットで半円より低くなる二山形状の測定結果を得た.特に二山形状に相当する検討とモデル化を行ない,物質移動抵抗と電極厚さの関係を検討した.現状の多孔質薄膜電極では,物質移動抵抗より電気的抵抗の低減化が性能向上に有効である解析結果が得られ,次年度からの研究指針とした. 3.気相内電極部評価装置の改良に関する検討 圧力の直接測定方法が市販膜式センサーの圧力・温度条件範囲と合わず,改良方法として固体電解質利用方法の検討を行なった.気密性向上の改良と伴に設計を行なった.22年度からの実験使用のための準備を実施した.
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