亜種ダイトウコノハズクの雄は巣立ち後短期間で出生巣に近く、雌は時間をかけて動き回り遠くに定着することが明らかになった。非血縁個体を配偶相手として選択すること、つがい外受精が起こっていることの分子遺伝学的証拠が得られた。つがい外受精による雛のヘテロ接合度は、つがい受精の雛よりも有意に高かった。雌が遺伝的により遠い個体を選択配偶し、更に異なるタイプの雄とのつがい外受精を受け入れていた。それぞれの個体が鳴き声の違いを認識できるかどうか査定した結果、識別が行われている可能性が示唆された。社会的な父親との声の類似度合い、同様に分散先が特定できた雌についてはつがい相手と社会的な父親との声の類似度合いを査定可能な情報が整いつつある。
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