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2009 年度 実績報告書

植物細胞内の緊縮制御因子シグナルによる葉緑体機能制御の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 21570047
研究機関愛媛大学

研究代表者

戸澤 譲  愛媛大学, 無細胞生命科学工学研究センター, 教授 (90363267)

キーワード植物葉縁体 / カルシウム / ppGpp / 緊縮制御因子
研究概要

光合成真核生物は、原核生物を起源とするオルガネラである葉緑体を有する。葉緑体は独自の環状ゲノムとともに、原核生物型の転写・翻訳のシステムを持つことが明らかにされている。独立栄養生物である植物は多くの物質生産系を葉緑体に依存している。我々は、葉緑体には栄養飢餓を感知し、自己防衛システムを機能させるためのシグナル伝達系が発達していると予想し、原核生物型の緊縮制御系の遺伝子探索を進めてきた。我々はこれまでに、葉緑体には緊縮制御システム、すなわちグアノシン4リン酸(ppGpp)合成酵素系が機能していることを酵素遺伝子レベルで明らかにしてきた。本課題においては、高等植物の葉緑体に特異的に存在するカルシウムイオン依存型の緊縮制御因子であるCRSH遺伝子の機能解析を進め、高等植物に発達しているカルシウムシグナル伝達機構の端末の一つとして葉緑体におけるppGpp合成酵素が機能することを平成19年度に世界に先駆けて示した。平成21年度は、葉緑体内でppGppの標的となるタンパク質AdSSの合成および精製を進め、GTPに対するGDPおよびppGppの阻害効果を検証した。その結果、ppGppが低濃度でAdSSの活性を阻害することが明らかとなり、ppGppによる葉緑体内のATP合成系への阻害的効果が示唆された。同時に、キャピラリー質量分析装置を利用する微量ppGpp検出系の構築に取り組み、大腸菌のppGpp高感度検出系の構築に成功し、学会において成果の報告を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Transcriptional activity of individual rrn operons in Bacillus subtilis2009

    • 著者名/発表者名
      Natori Y, Tagami K, Murakami K, Yoshida S, Tanigawa O, Moh Y, Masuda K, Wada T, Suzuki S, Nanamiya H, Tozawa Y, Kawamura F.
    • 雑誌名

      Journal of Bacteriology 191

      ページ: 4555-4561

    • 査読あり
  • [学会発表] 植物およびバクテリアのppGpp定量法2010

    • 著者名/発表者名
      野村勇太, 及川彰, 戸澤譲
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会
    • 年月日
      20100000

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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