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2010 年度 実績報告書

PEX16による植物ペルオキシソームの形成機構

研究課題

研究課題/領域番号 21570053
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

林 誠  基礎生物学研究所, 高次細胞機構研究部門, 准教授 (50212155)

キーワードペルオキシソーム / グリオキシソーム / 緑葉ペルオキシソーム / 脂肪酸β酸化 / 光呼吸 / タンパク質輸送
研究概要

PEX16は小胞体で合成された後にペルオキシソームへ輸送される膜タンパク質である。分子遺伝学的な解析から、本タンパク質はペルオキシソームの形成に重要な役割を果たしていると推測されている。現在、小胞体がペルオキシソームの形成に果たす役割についてのはっきりとした定説はない。そこで、PEX16を手がかりとして小胞体とペルオキシソーム形成との関係を明らかにするため、以下の検討を行った。
1)GFP-PEX16を過剰発現するシロイヌナズナ形質転換体のEMS処理を行ったがM1植物がうまく育たなかった。条件検討の結果、EMS処理後の植物体は発芽にショ糖を要求することが判明した。そこで、すべてのM1種子を一旦ショ糖を含む培地で発芽させてから生育させることで、十分な量のM2植物種子を得ることができた。現在、変異体スクリーニングの条件検討を行っているところである。
2)PEX16は、ペルオキシソームタンパク質の輸送レセプターであるPEX7などと同様にペルオキシソーム形成因子の一つである。これらのペルオキシソーム形成因子は複雑なタンパク質複合体として機能していることが知られている。そこで、GFP-PEX16およびGFP-PEX7を過剰発現する形質転換体の粗抽出液に対して抗GFP抗体を用いたIP-MS/MS解析を行い、それぞれのタンパク質に特有な結合タンパク質の同定を試みた。同定したタンパク質についてBiFC法による結合活性測定を行った結果、PEX7がRabElcと強く結合するという結果を得た。現在、RabElcにおけるペルオキシソーム機能を調査中である。その他の候補についても結合活性を測定するべく、Y2Hやαスクリーンなどのさまざまな方法によって結合活性の測定を試みている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] A peroxisomal ABC transporter promotes seed germination by inducing pectin degradation under the control of ABI52010

    • 著者名/発表者名
      Kanai, M., Nishimura, M. and Hayashi, M
    • 雑誌名

      Plant J

      巻: 62 ページ: 936-947

    • 査読あり
  • [学会発表] HS3は葉緑体ゲノムの転写制御により種子の貯蔵脂質合成に関与する2011

    • 著者名/発表者名
      金井雅武, ら
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      東北大学(宮城)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] ペルオキシソーム局在異常変異体peup2とpeup4の解析2011

    • 著者名/発表者名
      及川和聡, ら
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      東北大学(宮城)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] 定量プロテオミクスを用いたダイズ子葉のペルオキシソームタンパク質の網羅的解析2011

    • 著者名/発表者名
      中井篤, ら
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      東北大学(宮城)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] Proteome as a tool for studying plant peroxisomes2010

    • 著者名/発表者名
      Hayashi, M., ら
    • 学会等名
      2nd international symposium on "Frontier in Agriculture Proteome Research"
    • 発表場所
      作物研究所(茨城)
    • 年月日
      2010-11-18

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公開日: 2013-06-26  

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