様々な動物門から代表的な実験動物アメフラシ、モノアラガイなど(軟体動物)、クルマエビなど(節足動物)、マナマコ(棘皮動物)などを選び、神経系の起原ともいえる消化管神経系の構造と機能を比較生理学的に研究した。棘皮動物ではドーパミンとアセチルコリン作動性、甲殻類ではドーパミンとアセチルコリン作動性、グルタミン酸、軟体動物ではセロトニン、FMRFamide作動性の神経支配様式を明らかにした。軟体動物で神経原性のペースメーカーを消化管神経系内で発見した。ペースメーカー部位の種間での相違を明らかにし、消化管構造や運動様式の違いとの関連を示した。その他の動物の消化管律動運動では筋原性ペースメーカーによるものが主体と考えられた。
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