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2009 年度 実績報告書

タロイモショウジョウバエ属とサトイモ科植物との送粉共生系進化に関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21570085
研究機関北海道大学

研究代表者

戸田 正憲  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40113592)

研究分担者 片桐 千仭  北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (90002245)
キーワードタロイモショウジョウバエ属 / サトイモ科 / 送粉共生系 / 繁殖生態 / 系統 / 分類 / 国際研究者交流 / 中国:インドネシア:マレーシア:インド
研究概要

1タロイモショウジョウバエ(Colocasiomyia)属の系統関係を,中国雲南省から発見された新種を含めて,70の形態形質に基づく分岐分析により再検討した.その結果,これまでの研究では未解明であった5種群間の系統関係を解明することができ,さらに,これまで種群所属不明であった2種と雲南省産の新種が単系統群を形成することが判明し,これらを新しい種群にまとめることにした.
2cristata種群(10既知種,10新種)内の系統関係を32の形態形質を用いて分岐分析した.その結果,本種群は2つの明瞭な姉妹群に分かれることが明らかになり,それぞれを種亜群として定義することにした.
3toshiokai種群の送粉共生系について,インドネシアにおいて,寄主植物(Homalomena cordata)の開花過程とショウジョウバエ(C.heterodnta, C.xanthogaster)の訪花・繁殖行動を野外調査した.その結果,(1)寄主植物の花は,約1日間のみ開花し,その開花,発熱(雌花部)・匂い発散,花粉放出・閉花の過程と,ハエの訪花,滞在(産卵),離花の過程がよく同調しており,非常に効率的な受粉,花粉運搬のシステムが成立していること,(2)2種のハエは,ともに雌花部へ産卵,雄花部で幼虫発育,花外で蛹化し,空間的なニッチ分化はないが,C.xanthogasterの方が早く発育するために,時間的に資源を分け合っていること,が明らかになった.
4沖縄のクワズイモ(Alocasia odora)の系で,中性花部下部から花蜜(糖類と遊離アミノ酸を含む)が分泌され,タロイモショウジョウバエ(C.alocasiae, C.xenalocasiae)がそれを摂取していることが判明した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] クワズイモの中性花は送粉者への報酬器官であった:開花時には花蜜を分泌し開花後には腐って幼虫の餌となる2010

    • 著者名/発表者名
      高野(竹中)宏平
    • 学会等名
      第57回日本生態学会大会
    • 発表場所
      東京都,東京大学
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] サトイモ科植物とタロイモショウジョウバエの送粉共生:特にクワズイモが送粉者に提供する報酬(餌物質)について2009

    • 著者名/発表者名
      高野(竹中)宏平
    • 学会等名
      2009年度長崎県三学合同例会
    • 発表場所
      長崎市,長崎大学
    • 年月日
      2009-12-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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