研究概要 |
鯨類の寄生線虫であるAnisakis simplexには,遺伝的に異なる3つの同胞種A. simplex sensu stricto, A. pegreffii, A. simplex Cが知られており,そのうち前2種については,魚類から採集した3期幼虫を培養液中で成熟させて得た雄成虫において,形態的に区別できるとの報告がある.しかし本研究において,鯨類から得られた雄成虫を用いて形態と遺伝子を調べたところ,培養虫体で見られたような同胞種特異的な形態は認められず,同胞種のちがいにかかわらず多様な形態発現が見られた.
|