研究概要 |
哺乳類卵外被を形成する糖タンパク質の種類は動物種によって異なり,よって精子認識機構も異なると考えられる。ブタとウシでは,卵外被はZP2,ZP3,ZP4の3成分からなりZP3/ZP4複合体が精子結合活性を示すため,精子認識機構は類似している可能性がある。ウシZP3,ZP4の精子結合部位を調べた結果,ZP3の前半部分とZP4の後半部分が結合に関与することが示唆された。一方,ブタではZP3の後半部分とZP4の前半部分が関与することが示唆された。ブタとウシとで精子結合部位が異なることは卵外被の立体構造が異なることを示すのかもしれないが,この点については今後の課題である。
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