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2011 年度 実績報告書

ヘパロサン糖鎖生合成酵素複合体における連続した糖転移反応効率化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21570115
研究機関九州大学

研究代表者

角田 佳充  九州大学, 農学研究院, 准教授 (00314360)

キーワードヘパロサン / 糖鎖生合成
研究概要

グリコサミノグリカンは、2種類の糖が交互に結合した高分子量糖鎖であり、正確に交互に糖転移反応が行われることで生合成される。ある種の細菌の細胞表面には、ヒトの持つグリコサミノグリカンと同じ構造を持った糖鎖が存在し、それらを合成する酵素の存在が報告されている。大腸菌K5株は、その様な細菌の一つで、ヘパロサン糖鎖をその細胞表面に持っており、それを合成するのは、KifA、KfiCという2つの蛋白質の複合体であると報告されている。本研究は、この2つの蛋白質成分が複合体を形成することで、2つの異なる糖転移反応を高速かつ正確に交互に行うと報告されているヘパロサン糖鎖合成酵素複合体の詳細な反応メカニズムを、立体構造解析を含めて明らかたすることである。この研究を通じて、細胞内で広く見られる連続的に起きる糖転移反応の蛋白質複合体形成による効率化メカニズムを解明することを目指している。
KfiAおよびKfiCについて、大腸菌を用いたリコンビナント蛋白質の発現、精製に成功し、これら二つの酵素を使って試験管内において、ヘパロサン糖鎖を生合成することに成功した。さらに、KfiAとKfiCは複合体を形成して初めて糖鎖合成反応を進めることができる事実を明らかにした。また、変異体とトランケート体を使った実験により、KfiAとKfiCが相互作用する部位を限定することにも成功した。これらの結果は、複合体を形成することで、2つの異なる糖転移反応を高速かつ正確に交互に行う分子メカニズムの詳細を解明する上で、重要な知見が得られたと考えられる。

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公開日: 2013-06-26  

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