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2010 年度 実績報告書

DNAメチル化模様の形成に、ヒストン分子の翻訳後修飾が果たす役割の生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 21570136
研究機関大阪大学

研究代表者

末武 勲  大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (80304054)

キーワードDNAメチル化 / ヒストン / ヘテロクロマチン蛋白質
研究概要

DNAメチル化とヒストン化学修飾には関連性があることがよく知られているが、まだ分子レベルでの解析が充分ではない。本研究では、DNAメチル化模様の形成に、ヒストン分子の翻訳後修飾が果たす役割を生化学的に解析することを目的にした。まず、遺伝子発現抑制に関与しDNAメチル化と関連性があることがよく知られているヒストンH3の9番目のリシンのメチル化に注目し、解析をおこなった。
酵素学的に、9番目のリシン残基(K9)に特異的にメチル化修飾を導入したヒストンH3分子を用意した。なお、その修飾状態は、トリメチル化であることを質量分析などの方法を用いて確認した。このメチル化ヒストンH3を用いて試験管内でヌクレオソームを再構成し、DNAメチル化酵素の基質に用い、ヒストン分子の化学修飾がメチル化酵素の活性を促進するかしらべた。しかしながら、これまでのところ、高い促進効果を見いだすことはできなかったため、少なくとも組換え体を用いた実験系では、予想に反して直接的な認識はないものと考えられた。そのため、実験条件を、より生理的な条件に近付け、解析する必要があると考えた。
DNAメチル化酵素と結合すると共に、K9がメチル化されたヒストンH3の両方に結合する分子として、ヘテロクロマチン蛋白質(HP1)がある。それが、介在者として関与するのではないかど考えた。これまで、HP1は、ヒストンH3分子のN末端領域のペプチドとの結合はよく調べられているが再構成ヌクレオソームに対しては、最近報告が出始めているものの、まだ解析が充分でないため、その詳細な結合特性を調べはじめている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Recombinant mammalian DNA methyltransferase activity on model transcriptional gene silencing short RNA : DNA hybrid substrates2010

    • 著者名/発表者名
      Ross J, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.J.

      巻: 432 ページ: 323-332

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Array-based genomic resequencing of human leukemia.2010

    • 著者名/発表者名
      Yamashita Y, et al.
    • 雑誌名

      Oncogene

      巻: 29 ページ: 3723-3731

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The DNA-binding activity of mouse DNA methyltransferase 1 is regulated by phosphorylation with casein kinase 1 delta/epsilon.2010

    • 著者名/発表者名
      Sugiyama Y, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.J.

      巻: 427 ページ: 489-497

    • 査読あり
  • [学会発表] Binding specificities of heterochromatin protein 1a, b, and g to the reconstituted nucleosomes containing tri-methylated lysine qhistone H32010

    • 著者名/発表者名
      Mishima Y, et al.
    • 学会等名
      JSPS Sweden-Japan joint colloquium
    • 発表場所
      Nobel forum, Stockholm(スウェーデン)
    • 年月日
      20100906-20100907

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公開日: 2012-07-19  

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