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2012 年度 実績報告書

スフィンゴシン1リン酸輸送体の同定とその多様性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21570137
研究機関大阪大学

研究代表者

西 毅  大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (60403002)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワードスフィンゴシン1リン酸 / SPNS2 / 輸送体 / 阻害剤 / 赤血球 / リソソーム
研究概要

昨年度に引き続きスフィンゴシン1リン酸(S1P)輸送体の普遍的な機能を明らかにすべくSPNS2ホモログの解析を進めた。まずS1P輸送体Spns2の2種類の相同体の遺伝子がコードする蛋白質が細胞膜ではなく細胞内膜、主にリソソームに局在することを明らかとした。この輸送体は細胞膜に局在しないためS1Pを細胞外へ放出する輸送体として機能しなかったが、細胞膜に局在させることでS1P輸送体として機能する可能性が考えられた。そこで細胞膜に局在するSPNS2とのキメラを作ることで、細胞膜に局在させることに成功した。しかしこのキメラ蛋白質は細胞膜において細胞外へのS1P輸送体としては機能していなかった。このことは細胞内膜系に局在するSPNS2のホモログはアミノ酸配列でお互いに60%の相同性を持ち、PNS2の機能に必須の残基が保存されているにも関わらずS1P輸送体ではない別の機能を担っていることが明らかとなった。これらのSPNS2ホモログは細胞内でのスフィンゴ脂質の代謝などに関与していると考えている。一方、S1P輸送体の多様性解明のため赤血球、及び血小板における輸送体分子の同定を酵素化学的な手法と特異的なラベリングによって進めた。新しいS1P類似体の架橋剤を作成し、まずSPNS2を発現した細胞に添加したところ、弱いながらSPNS2に特異的に標識がかかることを見いだした。そこで、この架橋剤を赤血球に対して反応さると、非常に弱いいくつかの架橋バンドを得ることができた。しかし、いずれのバンドでも質量分析計を用いて特定の蛋白質の配列を決定することができなかった。今後はより強く反応する条件などを検討することで分子の同定につながると考えている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Mouse SPNS2 functions as a sphingosine-1-phosphate transporter in vascular endothelial cells.2012

    • 著者名/発表者名
      Hisano Y, Kobayashi N, Yamaguchi A, Nishi T.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 7 ページ: e38941

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0038941

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The functional roles of S1P in immunity.2012

    • 著者名/発表者名
      Hisano Y, Nishi T, Kawahara A.
    • 雑誌名

      J Biochem.

      巻: 152 ページ: 305-311

    • DOI

      10.1093/jb/mvs090

    • 査読あり
  • [学会発表] Analysis of physiological functions of the sphingosine 1-phosphate transporter in mice

    • 著者名/発表者名
      Tuyoshi Nishi
    • 学会等名
      Gordon Research Conference “Glycolipid & Sphingolipid Biology”
    • 発表場所
      Lucca, Italy
    • 招待講演
  • [学会発表] 脂質メディエーター輸送体による受容体活性化機構の解析

    • 著者名/発表者名
      松山 ゆみ子、久野 悠、山口 明人、西 毅
    • 学会等名
      日本生体エネルギー研究会 第38回討論会
    • 発表場所
      岡山大学 (岡山市)
  • [学会発表] 細胞膜局在に関わる領域の導入による細胞内膜に局在する輸送体の形質膜への局在化と機能解析

    • 著者名/発表者名
      眞下 雅貴、村田 真紀、久野 悠、山口 明人、西 毅
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡市)

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公開日: 2014-07-24  

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