研究概要 |
このプロジェクト目標は、新しい構造アライメント法を使って、自然免疫反応に関与しているタンパク質の特性を明らかにすることである。つまり、われわれは、1)タンパク質モデリングとアライメントを行うための新しいソフトウェアを開発すること、および2)このソフトウェアを使って自然免疫反応を解明することの2つに焦点を絞っている。この両方の方向性に関して、次のような予備的な成果を得ている。 HHP red、BLAST、PsiBLASTを使った、われわれの機能アノーテーションパイプラインは、オンラインで利用可能であり(http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/sfas/)、計画通り、Dell Power Edge PCクラスター上で稼働している。機能マッピングプログラム(http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/SeSAW/)もオンラインで提供しており、これについての論文の掲載が受理されている(Standley, et al. 2010)。加えて、multiple sequence alignments (MSAs)の対を直接にアラインするわれわれ独自のinternal threading program (http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/MSThread/)も開発した。われわれのプログラムを使えば(http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/MAFFTash/)、どのような処理要求やテンプレートであってもMSAを計算することができ、fragment assembly program (http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/cgi-bin/spanner)を使って、構造モデルを構築することができる。われわれ自身もこれらのツールを使うことで、自然免疫反応を制御しているzc3h12a(Matsushita, et al. 2009)とROP 16(Yamamoto, et al. 2009)の2つの重要なタンパク質の機能を解明することができた。
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