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2012 年度 実績報告書

DLK-JNKシグナル系による細胞内輸送制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 21570184
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

平井 秀一  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80228759)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード神経軸索 / 細胞内輸送 / 微小管 / JNK / JIP / Kinesin
研究概要

細胞内で合成されたタンパク質(或いは脂質、糖、核酸)はそれらを必要とする部位に配置されて初めてその機能を発揮することになる。このような細胞内での物質の移動は、ただ拡散に依存しているのではなく、モータータンパク質と細胞骨格を中心に構成される細胞内輸送システムに大きく依存している。特に神経細胞の軸索における様々な分子や細胞小器官の方向性を持った輸送にはこのシステムが不可欠で、細胞内輸送の異常が神経変性等様々な疾患の原因となることを示唆する研究報告も多い。本研究の期間中、我々はDLK-JNKシグナル系を切り口に、モータータンパク質或は細胞骨格を介した細胞内輸送制御の分子機構解明に向けた研究を進めて来た。24年度には、23年度までにDLK-JNKシグナル系がJIP1とKinesin-1の結合に与える影響について検討した結果を論文にまとめて発表した。 JIP1はDLKをはじめとするJNK活性化酵素及びJNKと結合することから、JNK活性化シグナルの足場と位置付けられていたが、後にモータータンパク質Kinesin-1と結合すると共に、Kinesin-1モーターの活性化に寄与することが報告され、種々のカーゴとKinesin-1を繋ぐアダプター分子として細胞内輸送を支えている可能性が指摘されている。我々はJNKの活性化やJIP1への結合がKinesin-1との結合に影響を及ぼすことはないものの、JIP1のリン酸化チロシン結合ドメイン(PTB)に結合するDLKやJI3がJIP1とキネシンの結合制御に関わっている可能性を指摘した。この論文発表の他には、DLK-JNK経路が細胞内輸送の足場となる微小管の安定性を制御する分子機構に関する仮説の検証を行い、JNKが特定の微小管制御タンパク質の安定性をリン酸化により変化させることを示す結果を得ている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The interaction of Kinesin-1 with its adaptor protein JIP1 can be regulated via proteins binding to the JIP1-PTB domain.2013

    • 著者名/発表者名
      Satake T, et al.
    • 雑誌名

      BMC Cell Biol

      巻: 14 ページ: 12

    • DOI

      doi:10.1186/1471-2121-14-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Functional genomic screening identifies dual leucine zipper kinase as a key mediator of retinal ganglion cell death.2013

    • 著者名/発表者名
      Welsbie D, et al.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci

      巻: 110 ページ: 4045-4050

    • DOI

      doi: 10.1073/pnas.1211284110

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 軸索形成に必要なDLK-JNK経路と微小管制御2012

    • 著者名/発表者名
      平井秀一
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 63 ページ: 183-188

    • 査読あり
  • [学会発表] JNK reduces SCG10 protein level to regulate axon formation.2012

    • 著者名/発表者名
      Hirai S, Ohno S
    • 学会等名
      2012 Annual Meeting of The American Society for Cell Biology
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      20121215-20121219
  • [備考] 和歌山県立医科大学医学部教養医学教育大講座生物学教室

    • URL

      http://www.wakayama-med.ac.jp/med/lasbiology1/Biology_Index.html

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公開日: 2014-07-24  

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