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2009 年度 実績報告書

転写制御におけるクロマチンダイナミズムを規定するシス及びトランス因子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21570185
研究機関明星大学

研究代表者

清水 光弘  明星大学, 理工学部, 教授 (80231364)

キーワードゲノム / 遺伝子 / 転写制御 / クロマチン / ヌクレオソーム / ヒストン / DNA構造 / 酵母
研究概要

真核生物の遺伝子発現制御におけるクロマチンの構造と機能を解明するためには、ゲノムにおけるヌクレオソーム配置決定のメカニズムは重要な問題の一つである。本研究は、出芽酵母ゲノムおよびミニ染色体において、ヌクレオソームの配置を規定するシス因子(DNA構造因子)とトランス因子(クロマチン関連因子、ヒストンバリアント)を解析することによって、転写制御におけるヌクレオソームポジショニングのダイナミズムとその分子機構をin vivoで明らかにすることを目的としている。本年度は、以下のように研究を展開した。
1.PHO5の転写制御におけるヌクレオソーム機能とそのダイナミクスを規定する分子機構:ゲノムPHO5遺伝子座のプロモーター領域に、ヌクレオソーム形成を阻害または促進するDNA配列を挿入した一連の菌株を用いて、プロモーター領域のクロマチン構造を解析した。その結果、ヌクレオソームの形成と排除と転写制御との関係が明確に示された。
2.a細胞特異的遺伝子の転写抑制におけるヌクレオソームポジショニングのメカニズム:クロマチンリモデリング因子Isw2複合体の構成因子のなかで、Isw2とItc1はヌクレオソームポジショニングに必須であるが、Dls1とDpb4はポジショニングには関与していないことを明らかにした。これらの変異株を用いて、ヌクレオソームポジショニングの形成または喪失とmRNA量との相関性を解析した。
3.ヌクレオソーム配置と転写制御におけるヒトヒストンH3バリアントの機能解析:出芽酵母の二つのヒストンH3遺伝子座の一方にヒトH3バリアント(H3.1、H3.2、H3.3)遺伝子を導入するとともに、他方のH3遺伝子座を破壊した菌株の解析を進めた。遺伝子発現に及ぼす影響を調べたところ、減数分裂初期遺伝子HOP1の誘導発現に対して、各H3バリアントが異なる効果を与えることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Highly Efficient Chromatin Transcription Induced by Superhelically Curved DNA Segments : The Underlying Mechanism Revealed by a Yeast System2010

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichi Tanase, Nobuyuki Morohashi, Masashi Fujita, Jun-ichi Nishikawa, Mitsuhiro Shimizu, Takashi Ohyama
    • 雑誌名

      Biochemistry 49

      ページ: 2351-2358

    • 査読あり
  • [学会発表] 出芽酵母におけるDNA構造による遺伝子発現とクロマチン構造の制御2009

    • 著者名/発表者名
      藤田仁、諸橋伸行、棚瀬潤一、大山隆、清水光弘
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] 出芽酵母におけるヒト由来ヒストンH3バリアントの発現と機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      早川新一、諸橋伸行、立和名博昭、胡桃坂仁志、清水光弘
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-10
  • [学会発表] クロマチンを介した転写抑制機構と天然変性タンパク質2009

    • 著者名/発表者名
      清水光弘
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会シンポジウム
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2009-10-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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