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2009 年度 実績報告書

染色体安定性システムを構成する分子ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21570193
研究機関東北大学

研究代表者

田中 耕三  東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00304452)

研究分担者 安井 明  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
キーワード染色体分配 / 細胞分裂 / キネトコア / 微小管
研究概要

本研究は、染色体を安定に維持する機構(染色体安定性システム)に関与する分子を同定し、このシステムを構成する分子ネットワークを明らかにすることを目的とする。平成20年度は、このシステムの代表的な機構である紡錘体チェックポイントに関与する分子と結合する分子のスクリーニングを行った。まず紡錘体チェックポイントに関与する分子を、Flagタグがついたタンパク質として発現するヒトHEK293細胞を樹立した。この細胞の抽出液を用いてFlag抗体による免疫沈降を行い、免疫沈降産物に含まれる分子をマススペクトロメトリーで同定した。同定された分子について、細胞内での発現や局在を観察することにより、染色体安定性に関与する可能性のある分子を絞り込み、それらの機能を解析した。このうち酵母MAD2のヒトホモローグの1つであるMAD2L2と結合する分子として、新規分子C13orf8を同定した。C13orf8は、Znフィンガーを有する812アミノ酸よりなる分子で、Znフィンガー以外にもいくつかの特徴的な繰り返し配列をもつことがわかった。また免疫染色により、細胞分裂期に染色体および紡錘体に局在することが明らかになった。ヒトHeLa細胞においてC13orf8をノックダウンしたところ、細胞分裂に際して染色体の赤道面への整列の異常が認められ、キネトコア-微小管結合に異常があることが示唆された。これらの結果より、C13orf8は染色体分配に重要な役割を果たしていることが予想され、その異常はがん化と関連している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Kinetochores generate microtubules with distal plus ends : their roles and limited lifetime in mitosis2010

    • 著者名/発表者名
      Kitamura, E
    • 雑誌名

      Dev Cell 18

      ページ: 248-259

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Live cell analysis of kinetochore-microtubules interaction in budding yeast2010

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, K
    • 雑誌名

      Methods (In press)

  • [雑誌論文] Live cell imaging of kinetochore capture by microtubules in budding yeast2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, K
    • 雑誌名

      Methods Mol Biol 545

      ページ: 233-242

  • [学会発表] MAD2L2と結合する新規分子C13orf8によるキネトコア-微小管結合の制御2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤剛, 菅野新一郎, 安井明, 広田亨, 田中耕三
    • 学会等名
      第27回染色体ワークショップ
    • 発表場所
      御殿場
    • 年月日
      2010-01-20
  • [学会発表] 新規MAD2結合タンパクMAD2BP1は正しいキネトコア-微小管結合に必要である2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤剛
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.idac.tohoku.ac.jp/ja/organization/tanaka/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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