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2010 年度 実績報告書

筋芽細胞最終分化における小胞体ストレス応答シグナルの役割

研究課題

研究課題/領域番号 21570210
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

森島 信裕  独立行政法人理化学研究所, 中野生体膜研究室, 専任研究員 (40182232)

キーワード細胞分化 / 筋芽細胞 / アポトーシス / 小胞体ストレス / カスパーゼ
研究概要

哺乳類骨格筋形成の最終分化過程では筋芽細胞の融合による筋繊維形成が起こる一方で、多くの筋芽細胞は筋繊維形成に加わることなくアポトーシスを起こして消滅していく。一般に分化過程に伴うアポトーシスは不要細胞の除去のために起こると理解される場合が多いが、筋繊維形成と同時に起こるアポトーシスがどのような意義を持つのかは不明である上、これが起こる仕組みも明らかではない。私たちは筋芽細胞最終分化過程に小胞体ストレスが関与していることを見出し、小胞体ストレス応答システムに焦点を当ててこの過程の制御機構を明らかにしていくことを目指している。この応答には小胞体ストレスセンサーであり転写因子でもあるATF6の活性化型が関わることを既に明らかにした。
本年度は活性化型ATF6がその転写活性調節能によってアポトーシスを起こすことを確認し、活性化型ATF6によって発現が誘導される遺伝子の中にアポトーシスの引き金となる可能性を持つものを見出した。マウス筋芽細胞株において活性化型ATF6を強制発現させると活性化型ATF6は核に局在し、筋芽細胞のアポトーシスを引き起こした。活性化型ATF6の働きによって発現が誘導される遺伝子の探索をDNAマイクロアレイ解析によって行ない、発現誘導が顕著な44遺伝子を同定した。44遺伝子の中には細胞防御に関わることが知られているものが含まれていたが、それ以外の機能未知の遺伝子を選んで筋芽細胞に発現させ、細胞死を引き起こす能力を持つものを一つ見出した。この遺伝子の発現誘導とアポトーシス制御、実行因子群の挙動との関わりについて検討を開始した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 小胞体膜変形による小胞体ストレス防御機構2010

    • 著者名/発表者名
      中西慶子、中野明彦、森島信裕
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会(BMB2010)
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
    • 年月日
      2010-12-07
  • [学会発表] 小胞体ストレスは小胞体膜構造変化を誘導する2010

    • 著者名/発表者名
      中西慶子、中野明彦、森島信裕
    • 学会等名
      第62回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      大阪府大阪市
    • 年月日
      2010-05-21
  • [図書] 実験医学増刊(細胞死研究総集編)2010

    • 著者名/発表者名
      森島信裕
    • 総ページ数
      109-115
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2012-07-19  

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