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2009 年度 実績報告書

分裂酵母における染色体セントロメア領域のSPBとの相互作用の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21570212
研究機関独立行政法人情報通信研究機構

研究代表者

前川 裕美  独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究センター・バイオICTグループ, 専攻研究員 (80399683)

キーワード遺伝子 / シグナル伝達 / 発現制御 / 蛋白質
研究概要

分裂酵母のセントロメア-SPB間の相互作用を担う分子機構のNdc80依存的機構の一端を担う可能性が考えられるSPB構成蛋白質Sad1とキネトコア蛋白質Spc24との相互作用に注目して解析を行った。まず酵母Two-hybrid法で同定されたSpc24結合領域を欠失したsad1変異株を作成した。このsad1^<△Spc24>変異株中での増殖サイクル中のSPBとセントロメアの位置を観察したが、野生型との違いは認められなかった。しかしながら、減数分裂サイクルから増殖への回帰時に見られるセントロメア-SPB間相互作用の再確立に欠損があることが分かった。この時、キネトコア蛋白質群のセントロメアへの再蓄積が遅延することが分かった。このことからSad1蛋白質とのセントロメアとの相互作用はキネトコア構造の構築に関与している可能性が考えられる。
セントロメア-SPB間相互作用の再確立には核膜蛋白質の関与が予想される。そこで、減数分裂開始時に発現誘導される膜蛋白質遺伝子を網羅的に破壊し、セントロメア-SPB間の相互作用の再確立に欠損のある株のスクリーニングを行ったが、顕著な欠損を示す破壊株は得られなかった。
また、セントロメア-SPB間の相互作用を介した核膜構造の維持を担う因子としてKingらにより報告されたIma1蛋白質について、染色体との相互作用の分子機構を明らかにするために、研究代表者が研究に用いている株と遺伝的背景を同じくするima1破壊株を構築した。得られたima1破壊株は、報告された実験結果とは異なり、セントロメア-SPB間の相互作用に著しい欠損は見られないことが分かった。しかし、Ima1蛋白質はSPB/核膜に局在する保存された核内膜蛋白質であり、核膜・SPB機能に重要な因子であると考えられることから、ima1破壊株の表現形を詳細に検討する必要性が認められた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 減数分裂期で相同染色体が相互認識する仕組み2010

    • 著者名/発表者名
      丁大橋
    • 学会等名
      第27回染色体ワークショップ
    • 発表場所
      御殿場高原時之栖、静岡県
    • 年月日
      2010-01-22
  • [学会発表] Large-scale localization of protein components of nuclear structures in fission yeast2009

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Hiraoka
    • 学会等名
      The 5th International Fission Yeast Meeting
    • 発表場所
      National Olympics Memorial Youth Center, Tokyo, Japan
    • 年月日
      2009-10-30
  • [備考]

    • URL

      http://www-karc.nict.go.jp/w131103/CellMagic/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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