下等真核生物であるモデル生物「細胞性粘菌」の移動体先端部は、他の移動体に移植するとあらたな移動体を形成する能力を持つのでオーガナイザーである。本研究は、細胞性粘菌のオーガナイザー形成メカニズムを解明することを目的とし、移動体先端部を構成するpstA領域の発生・分化を解析した。pstA領域には少なくとも2種の細胞群(pstA1、pstA2)が存在することを明らかにし、それぞれの細胞群の発生における起源と、細胞分化に関わる転写因子MrfA(Myelin-gene Regulatory Factor A)を同定し解析した。
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