研究課題
アフリカツメガエル幼生の尾部再生過程における、細胞の挙動と遺伝子発現を個々の細胞レベルで明らかにする目的で以下の研究をおこなった。1. 表皮細胞の傷修復過程における移動を追跡する目的で、生きた幼生の表皮外層を、蛍光標識し、連続観察した。その結果、時間とともに外層の細胞が伸長し、伸長した細胞集団が細長くなることにより、表層細胞の無い一層の領域が生じることがわかった2. 幼生尾部から単離・培養した脊索細胞が、生体内の再生過程と同様な最終分化(液胞化)を示すことが、遺伝子発現レベルに加え、光顕,電顕観察からも明らかになった3. 脊索の最終分化過程で発現上昇する遺伝子choride intracellular channel 5が脊索の液胞化に重要な働きを持つことが、阻害剤を用いた実験から示唆された。4. 幼生尾部の皮下に移植した脊索断片は、尾部切断の刺激を受けた場合にのみ伸長、分化することが示された。
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