研究概要 |
研究計画については、平成22年度は以下の1~5項目についての研究を行った。サンプルについては、シャモ(11個体)、ナガナキドリ(9個体)、その他観賞用ニワトリ(15個体)、日本キジ(2個体)マクジャク(1個体)、シチメンチョウ(1個体)合計約39個体のサンプルを用いた。これらのサンプルの選択には本代表者のミトコンドリアゲノム解析の研究で得られた系統解析結果をもとに行うものとする。 1. これまでニワトリにおいて配列が決定されていなかった領域(DRD2exon1-7(イントロン含め3220bp)と DRD4 exon1-4(イントロンふくめ2448bp)の配列を明確化した。しかし、オオシャモ(1個体)ウコッケイ(1個体)については、DRD 4exon1のみ配列を決定(一部は決定した)することができなかった。 2. 強い人為淘汰をかけて特異な行動特性をもつに至った品種の特異的なDRD2とDRD4遺伝子多型の抽出を行った。品種(育種目的の違い)ごとに遺伝子多型の抽出を行うことが出来た。 3. ニワトリ特異的配列の起源とニワトリ起源との関係についての進化的調査を行い、DRD2とDRD4遺伝子び合計約5,600bpにおいて、品種間の違いおよび進化的起源の違いをみることが出来たが、次年度23年度で行うDRD3遺伝子(およそ2800bp)を加えることで、より精度の高い進化解析を行う予定である。 4. ドーパミンレセプターDRD2, 3, 4の配列を含めた解析を行い、ニワトリの遺伝子多型と品種間の行動特性との関連性を調査することを目的とする。特に本年度はDRD2領域の3220bpの配列決定と解析を行った。 5. 得られた配列からのシミュレーションによる構造未知なタンパク質立体構造予測を行い、DRD2ならびにDRD4のニワトリにおけるタンパク質立体構造予測を行った。
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