研究課題
本年度、計画していた3種の実験の経過を以下に示す。実験1では、分げつ制御遺伝子をクローニングする目的で、イネの少分げつ(rcn)変異体の5種の原因遺伝子rcn2を200kb、rcn3を700kb、rcn4を260kb、rcn5を80kb、rcn6を3Mbにそれぞれ位置づけることができ、マップベースクローニングに向けた基礎を築いた。実験2では、rcn変具体における分げつ伸長制御遺伝子Rcn1/OsABCG5,、D10/OsCCD8b、Htd1/D17/OsCCD7、D3およびFC1/OsTB1の発現を特徴付けた。これまでに、分げつ伸長抑制ホルモンのストリゴラクトンの合成に関わるD10のフィードバック制御の生じているrcn変異体1種類を見出し、当変異体のストリゴラクトンを介した経路との関連性が示された。また、分げつ芽伸長に機能するRcn1の発現がrcn1発現亢進されていることが示され、Rcn1フィードバック制御の存在が示唆された。同様にRcn1の発現亢進する別のrcn変異体1種を見出した。このことは、当変異体とRcn1を介した経路と関連性が示され、Rcn1の機能解明に向けて重要な変異体を期待された。実験3では、rcnを多分げつ変異体d10およびOsTB1の変異体fc1の形質発現における相互作用を明らかにする目的で二重変異体の評価を計画している。本年度は、各rcn変異体とd10変異体の二重変異体およびfc1との二重変異体を作出し、引き続き、種子増殖を終え、表現型解析に向けた準備を整えた。
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