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2010 年度 実績報告書

出穂後のイネ葉鞘におけるデンプン代謝の制御と登熟との関係

研究課題

研究課題/領域番号 21580018
研究機関名城大学

研究代表者

平野 達也  名城大学, 農学部, 准教授 (30319313)

キーワードイネ / 葉鞘 / デンプン / β-アミラーゼ / デンプン分解関連酵素
研究概要

イネの収量性向上のためにはソース機能の仕組みを理解することが不可欠である。本研究課題では、登熟に対するソースの一つである葉鞘蓄積デンプンの分解機構を解明し、登熟の向上へとつなげる知見を得ることを目的としている。デンプン分解酵素であるβ-アミラーゼのうち、OsBAM2とOsBAM3の細胞内局在性を明らかにするため、それらとGFPとのキメラタンパク質をタマネギ表皮細胞で一過性発現させたところ、OsBAM2とOsBAM3ともにプラスチドに局在することが示された。これら2つのタンパク質の機能解析を進めるため、OsBAM2とOsBAM3のRNAiによるノックダウン系統の作出を進めている。現在、OsBAM3のノックダウン系統では、野生型よりもOsBAM3の転写レベルが有意に低下した系統が数系統得られたため、そのT2世代の育成ならびに表現型の解析を進めている。また、連携研究者である(財)岩手生物工学研究センターの寺内研究部長とともに、同センターが所有しているイネ品種ひとめぼれの突然変異系統群からTILLING法によりOsBAM2とOsBAM3のコード領域に塩基の置換が生じた変異系統を選抜した。その中から、OsBAM3の基質結合部位であるグルタミン酸がバリンへと置換した系統が一つ得られたため、来年度はその系統の表現型を解析する予定である。
イネゲノムアノテーションデータベースからα-グルカンリン酸化酵素ならびにマルトース輸送体をコードすると予想される遺伝子、OsGWD1とOsMEX1の情報を得た。リアルタイムRT-PCRによりイネ葉鞘における転写レベルの変化を解析した結果、出穂前の早い段階から葉鞘のデンプン含量の減少が生じているインド型品種では、OsGWD1の転写レベルが日本型品種と比べて有意に高いことが明らかになった。来年度はOsGWD1の機能解析を進めるための形質転換体の作出を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多収性イネ品種の葉鞘における出穂後のデンプンおよびショ糖代謝関連酵素遺伝子の発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      平野達也・尾子正宏・原昂史・道山弘康
    • 学会等名
      日本作物学会第230回講演会
    • 発表場所
      北海道大学農学部
    • 年月日
      2010-09-05

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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