研究課題/領域番号 |
21580032
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
宮城 俊作 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (60209872)
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研究分担者 |
篠沢 健太 工学院大学, 工学部, 准教授 (00278558)
長濱 伸貴 神戸芸術工科大学, デザイン学部, 准教授 (70461134)
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キーワード | 緑地計画 / ランドスケープ計画 / 景観計画 / ランドスープデザイン / ニュータウン |
研究概要 |
平成23年度には、初年度ならびに2年目の成果をうけて抽出された自然環境の構造を景観的、空間的に顕在化するための土地利用計画のモデルを提案し、その有効性を検証するとともに、具体的なケーススタディを以下の2つの対象地域について実施した。 (1)丘陵地のニュータウン ・丘陵地ニュータウンの自然環境構造を、土地造成と土地利用の異なる住区・街区単位で抽出した。 ・自然環境構造の潜在的な活力の指標として、既存樹木の活性と土地造成・土地利用の関係を検討した。 ・単位ごとに建て替や土地利用の転換等の事例を想定し、具体的な土地利用のパターンをモデルとして提案した。 ・そのモデルに基づいた具体的な土地利用計画を立案した。 (2)都市河川堤外地 ・大都市近郊の住宅地市街地と農地が混在する地域を流れる都市河川を対象として、堤外地の植生を経時的に調査し、ブラッシングなどの攪乱と人為的な維持管理によって生じる植生の変動を把握した。 ・植生の変化と堤外地の土地利用の関係をモデル化した。 ・このモデルをもとに、具体的な植生管理計画を立案した。 また、今回の研究課題の成果を発展的に継承するために、新しい環境計画の概念であるLandscape Urbanismへの展開をはかり、より多様な立地と広範な地域を対象として都市計画や環境の計画設計に資するモデルの構築をすすめていくために、その理論的な枠組みを検討した。そのうえで京都(平安京)と奈良(平城京)の歴史的都市におけるケーススタディを実施し、歴史的環境の保全再生手法のひとつとして、自然環境構造を顕在化させる計画論の可能性を検証した。
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