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2009 年度 実績報告書

アスパラガスのアレロケミカルの同定と連作障害回避技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21580037
研究機関佐賀大学

研究代表者

駒井 史訓  佐賀大学, 農学部, 准教授 (10372765)

研究分担者 藤井 義晴  農業環境技術研究所, 生物多様性研究領域, チームリーダー (10354101)
キーワードアスパラガス / 連作障害 / アレロパシー / 雌雄性 / 無菌系
研究概要

本研究は、アスパラガスの長期連作圃場において発生する低収要因を解明し、その主要因と考えられているアレロパシー作用に注目し、アスパラガスの持つアレロパシー活性に関する諸要因を明らかにして、わが国の産地で直面している連作障害の回避技術を確立するものである。
研究初年度(平成21年度)は、アレロパシー物質の単離・精製に有効であると考えられる無菌的生物検定系の開発を行い、その検定系へ放出される標的物質(群)の量が、被検定植物であるアスパラガスの実生へLEDを照射することで増加することを見出した。さらに、標的物質(群)の放出動態は、特定領域の光質によって変動することを明らかにした。これらの研究成果は、関連学会において公表するとともに、国内外の学術雑誌に論文を投稿中である。
ここで開発した実験系を活用して得られた標的物質(群)について、ODSカラム及びHPLCによる解析を行ったところ、各種有機酸と糖質が検出された。これらを同定し、それぞれについて生物検定を行った結果、アレロパシー活性を有していないことが明らかとなった。そこで、キャピラリー電気泳動によって抽出後サンプルの網羅的解析を行ったところ、多量の塩類が検出された。同定した各種塩を添加した生物検定の結果、極めて強いアレロパシー活性が認められ、これら塩類がアスパラガスの連作障害を招いているものと推察した。アスパラガスの種子を用いて生物検定を行っても同様の強活性が認められたことを考慮し、現在、ハウスにおけるプランターでの再現試験を実施するべく、数百規模のポット栽培によりアスパラガスの実生育成を行っている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] アスパラガスの無菌浸出液中の塩類がアレロパシー活性に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      駒井史訓・渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴
    • 雑誌名

      園芸学研究 9(別1)(印刷中)

  • [雑誌論文] アスパラガスの無菌浸出液中の塩類がアスパラガス種子の発芽に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴・駒井史訓
    • 雑誌名

      園芸学研究 9(別1)(印刷中)

  • [雑誌論文] アスパラガスのアレロパシー物質単離・同定のための無菌的生物検定系の有効性2009

    • 著者名/発表者名
      渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴・駒井史訓
    • 雑誌名

      園芸学研究 8(別1)

      ページ: 379-379

  • [雑誌論文] アスパラガスのアレロケミカル同定のための無菌的単離システム2009

    • 著者名/発表者名
      渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴・駒井史訓
    • 雑誌名

      園芸学会九州支部研究集録 17

      ページ: 86-86

  • [雑誌論文] 根圏土壌法によるアレロパシー活性の検定とアスパラガスの活性2009

    • 著者名/発表者名
      藤井義晴・大瀬健嗣・加茂綱嗣・平舘俊太郎・渡部泰希・駒井史訓
    • 雑誌名

      生態工学会年次大会発表論文集 9

      ページ: 115-116

  • [雑誌論文] LED照射によるアスパラガス実生のアレロパシー活性に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴・駒井史訓
    • 雑誌名

      園芸学研究 8(別2)

      ページ: 500-500

  • [学会発表] 無菌的生物検定系による活性検出とアレロケミカル単離・同定への活用2009

    • 著者名/発表者名
      駒井史訓・渡部泰希・平舘俊太郎・藤井義晴
    • 学会等名
      農業・食品産業技術総合研究機構平成21年度 野菜茶業課題別研究会
    • 発表場所
      つくば市農林ホール(筑波)
    • 年月日
      20090806-20090807
  • [学会発表] アレロパシーの新たな検定法、分析法の紹介-根圏土壌法・プラントボックス法を用いたアスパラガスのアレロパシーの検証とアレロパシー物質の同定戦略-2009

    • 著者名/発表者名
      藤井義晴・平舘俊太郎・加茂綱嗣・渡部泰希・駒井史訓
    • 学会等名
      農業・食品産業技術総合研究機構平成21年度 野菜茶業課題別研究会
    • 発表場所
      つくば市農林ホール(筑波)
    • 年月日
      20090806-20090807

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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