研究課題/領域番号 |
21580051
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
磯貝 雅道 岩手大学, 農学部, 准教授 (30312515)
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研究分担者 |
渡邉 学 岩手大学, 農学部, 助教 (00361048)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 植物ウイルス / ブルーベリー / 病害防除 / ブルーベリー潜在ウイルス / ブルーベリー赤色輪点ウイルス / ブルーベリー小球形潜在ウイルス / ブルーベリーAウイルス |
研究概要 |
本年度、黄化症状を呈するブルーベリー樹から検出されたブルーベリーAウイルス(Blueberry virus A; BVA)について1~3の解析を行った。 1.BVAの分類学的解析:BVAのゲノム編成およびヒートショックタンパク質70ホモログ(HSP70h)をもつことから、BVAはクロステロウイルス科に所属することが分かった。しかし、BVAは、マイナー外被タンパク質がないこと、そして、クロステロウイルス科クロステロウイルス属所属ウイルスのRNA依存RNAポリメラーゼ、HSP70h、メジャー外被タンパク質との間に、最大61.2%、27.6%、20.9 %のみのアミノ酸同一性を示し、新種のウイルスであることが分かった。さらに、系統樹解析から、現時点でBVAはクロステロウイルスのどの属にも所属しないことが分かった。 2.BVA感染と黄化症状との関係:黄化症状発生圃場から黄化症状のスパータンおよび症状のないスパータンを採集してBVA感染を検定した。その結果、BVAは、黄化症状の33樹中13樹、症状のない28樹中15樹から検出された。さらに、黄化症状発生がない圃場のスパータン樹からも多数のBVA感染樹が検出された。このことからBVAは、黄化症状と関係がないことが示唆された。 3.BVA感染によるブルーベリー樹の生育への影響:BVAに感染している挿し木苗に、BVAフリーの接穂を接木し、接ぎ穂へのウイルス感染と病徴について解析した。接木から4カ月で、BVAフリーの品種ブルーレイ、シエラ、スパータンのそれぞれ接穂の3本、5本、3本にBVA感染が確認された。感染した接穂を約3年にわたって病徴観察したが、病徴は観察されなかった。このことからBVAは潜在感染性ウイルスであることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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