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2009 年度 実績報告書

カビ毒汚染の原因となっている植物病原菌の宿主内進展遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21580055
研究機関岐阜大学

研究代表者

須賀 晴久  岐阜大学, 生命科学総合研究支援センター, 准教授 (20283319)

キーワード菌類 / 遺伝子 / マイコトキシン / ムギ類赤かび病 / Fusarium
研究概要

本研究は主要穀物にカビ毒汚染被害を与えているムギ類赤かび病菌について、宿主内進展能を支配する遺伝子の解明を目的としている。この研究は大きく、1、宿主内進展能欠損株と野生株の交配、2、宿主内進展能に連鎖するDNAマーカーの探索、3、ゲノムデータベース探索と候補遺伝子の導入試験、4、野生株と宿主内欠損株で遺伝子構造を比較、から成っており、本年度については当初の計画に沿って1と2を実施した。
1、交配を繰り返すことで、連鎖解析に用いる交配子孫株をこれまでの20株から100株にまで増やした。それら一つ一つを宿主であるコムギの穂に接種試験した結果、宿主内進展能を持つものが64株、持たないものが36株であった。
2、これまで本菌の連鎖地図作成を通じて開発してきたシーケンスタグ化マーカーから、ゲノム全体に散在しており、かつ、交配に用いた宿主内進展能欠損株と野生株で識別が可能なものとして33個のマーカーを選抜した。これらのマーカーを使って20子孫株のゲノムを分析した結果、第2染色体上に位置するVNTR995マーカーとVNTR1049マーカーが宿主内進展能とそれぞれLODスコア3.71と3.55を示し、強い連鎖関係にあることが分かった。また、これらのDNAマーカー間に位置しているMating Type Ideomorph(MAT)遺伝子をDNAマーカー化して同様に20子孫株を調べたところ、VNTR995マーカーとVNTR1049マーカーより更に高いLODスコア5.98を示した。これら3つのDNAマーカーについて、残り80子孫株のゲノムを分析し、MAT遺伝子マーカーが宿主内進展能と最も強い連鎖関係にあることを確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 静岡県西部地域のススキから分離されたFusarium graminearum2009

    • 著者名/発表者名
      外側正之、須賀晴久
    • 雑誌名

      関西病虫研報 51巻

      ページ: 55-56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ムギ類赤かび病菌の病原性と子のう殻形成能の両方に関与するゲノム領域の構造2009

    • 著者名/発表者名
      須賀晴久、中島隆、景山幸二、百町満朗
    • 雑誌名

      日本植物病理学会報 75巻

      ページ: 195-196

  • [雑誌論文] Population structure of the Fusarium graminearum species complex from a single Japanese wheat field sampled in two consecutive years2009

    • 著者名/発表者名
      Karugia GW, Suga H, Gale LR, Nakajima T, Tomimura K, Hyakumachi M
    • 雑誌名

      Plant Disease VOL.93

      ページ: 170-174

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Population structure of Fusarium asiaticum from two Japanese regions and eastern China2009

    • 著者名/発表者名
      Karugia GW, Suga H, Gale LR, Nakajima T, Ueda A, Hyakumachi M
    • 雑誌名

      J Gen Plant Pathol VOL.75

      ページ: 110-118

    • 査読あり
  • [学会発表] PCR-RELPによるGibberella fujikuroi種複合体の種同定とフモニシン産生能2009

    • 著者名/発表者名
      南雲陸、山本裕子、北嶋美葉、中島隆、景山幸二、百町満朗、須賀晴久
    • 学会等名
      日本植物病理学会関西部会
    • 発表場所
      神戸大学(兵庫県)
    • 年月日
      2009-10-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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