研究概要 |
地域・国の持続的発展の一助のために食産業を基盤から改善する目的で「農家学」「農家技術学」をめざし具体的技術と手法の開発を行い以下のような成果を得た。 (1) 柏の葉キャンパスおよびその周辺農地に発生する土着カブリダニの調査柏の葉キャンパスおよびその周辺において生息するカブリダニ類を採取、調査し、土着天敵として利用可能なミヤコカブリダニの発生を確認するとともに,大量飼育を確立した。 (2) ハダニ増殖のための最適環境条件と休眠性の検討 天敵カブリダニを大量飼育するための餌であるハダニを,インゲンを使用して供給できるシステムを構築し,その条件下で農家でも可能な飼育システムを制作・改良した。また,このシステムを利用して大害虫であるカンザワハダニの休眠機構を検証した。これによって,施設栽培条件下において作物は栽培出来るがハダニは休眠に入り加害が抑制される条件を探索した。 (3) 土着カブリダニ増殖のための最適環境条件の検討 ハダニの増殖と同様に、天敵カブリダニが常時供給できる簡易システムの構築に着手し,試作品を作成した。また,このシステムを使って天敵カブリダニの長期保存や輸送に最適な条件を,物理的要因と生物的要因の両者から調査した。 (4) 西日本での有望天敵カブリダニの調査 調査研究が遅れていた,西日本での農地周辺に生息する有望種の調査に着手した。
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