ウイルスゲノムDNAとトランスファーベクターを直接幼虫に注射接種し組換えウイルスを作製する方法を確立した。また、包埋体の形態に変異を持つ顆粒病ウイルス遺伝子を野生株と比較しpositive selection pressure analysisを行った。また、この解析により適応度変異に関すると思われる遺伝子を顆粒病ウイルスの地理的変異株の遺伝子と比較した。 1.核多角体病ウイルスを用いた組換えウイルス作製法の検討 1-1.ウイルス組換え体の昆虫体内でのクローニング法の確立。 年度からの実験で得られた組換えウイルスを昆虫体内に注射接種し、4回の限界希釈法により野生株のコピー数に対する組換えウイルスの割合を99。99%にまで高める方法を確立した。 1-2.昆虫ホルモンを用いたウイルスDNA注射接種法の確立。 幼若ホルモンアナログを投与することによりチャノコカクモンハマキ幼虫の幼虫期間を延長させ、AdhoNPVウイルスDNA接種による感受性を高める条件を決定した。 2.顆粒病ウイルスを用いた組換えウイルス作製法の検討 2-1.包埋体形態異常変異顆粒病ウイルスの比較を行った。 2-2.顆粒病ウイルスバクミド構築の検討。
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