シアノバクテリアの環境適応に果たすHtpG(Hsp90)の役割

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21580083
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用微生物学
• 研究機関: 埼玉大学
• 研究代表者: 仲本 準 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30192678)
• 連携研究者: クマール ペンメチャ 産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 主任研究員 (80357938)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 微生物生態学 / 分子シャペロン

研究概要

シアノバクテリアSynechococcus elongatus PCC 7942株のHtpG(Hsp90)とDnaK2(Hsp70)/DnaJ2(Hsp40)/GrpE(NEF)シャペロン系の物理的相互作用と協同的シャペロン作用を初めて明らかにした。この協同的シャペロン作用において、DnaJ2は、DnaK2のみならずHtpGのコシャペロンとしても働く。シアノバクテリアのHtpGは、高温、低温、強光等の環境ストレス下で重要な働きをするが、他のシャペロンやコシャペロンと機能的複合体を形成してシャペロン機能を果たすことが明らかになった。

研究成果

• [雑誌論文] Heatshock response in photosynthetic organisms : Membrane and lipid connections (2012)
  • 著者名/発表者名: Horvath I, Glatz A, Nakamoto H, Mishkind ML, Munnik T, Saidi Y, Goloubinoff P, Harwood JL, Vigh L
  • 雑誌名: Progress in Lipid Research 巻: 51 ページ: 208-220
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cyclic lipopeptide antibiotics bind to the N-terminal domain of the prokaryotic Hsp90 to inhibit the chaperone activity (2011)
  • 著者名/発表者名: Minagawa S, Kondoh Y, Sueoka K, Osada H, Nakamoto H
  • 雑誌名: Biochemical Journal 巻: 435 ページ: 237-246
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparative biochemical characterization of two GroEL homolog from the cyanobacterium Synechococcus elongatus PCC 7942 (2010)
  • 著者名/発表者名: Huq S, Sueoka K, Narumi S, Arisaka F, Nakamoto H
  • 雑誌名: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 巻: 74 ページ: 2273-2280
  • 査読あり
• [雑誌論文] HtpG the prokaryotic homologue of Hsp90, stabilizes a phycobilisome protein in the cyanobacterium Synechococcus elongatus PCC 7942 (2010)
  • 著者名/発表者名: Sato T, Minagawa S, Kojima E, Okamoto N, Nakamoto H
  • 雑誌名: Molecular Microbiology 巻: 76 ページ: 576-589
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高等植物における熱ショック応答の分子機構と応用 (2009)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 雑誌名: 農林水産技術研究ジャーナル7月号 巻: 32巻 ページ: 5-9
• [学会発表] 高温ストレス下における原核生物Hsp90のシャペロン作用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第49回日本生物物理学会年会
  • 発表場所: 兵庫県立大学(兵庫県)
  • 年月日: 2012-09-18
• [学会発表] シアノバクテリアにおけるHsp90とHsp70の協働的シャペロン作用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 日本ゲノム微生物学会ワークショップ2011
  • 発表場所: 東北大学(宮城県)
  • 年月日: 2012-08-20
• [学会発表] DnaK(Hsp70)への基質タンパク質の受け渡しにおけるHtpG(Hsp90)のATP結合と加水分解の重要性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第53回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 京都産業大学(京都府)
  • 年月日: 2012-03-16
• [学会発表] Hsp90(HtpG)からHsp70(DnaK)への高温変性タンパク質の転移機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川県)
  • 年月日: 20111215-16
• [学会発表] ストレス下におけるシアノバクテリア・シャペロンチームの働き (2011)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第10回微生物研究会
  • 発表場所: 千葉大学(千葉県)
  • 年月日: 2011-11-12
• [学会発表] Prokaryotic Hsp90 collaborates with the Hsp70 system (2011)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: The EMBO Coference Series on : The Biology of Molecular Chaperones
  • 発表場所: Grundlsee(オーストリア)
  • 年月日: 2011-05-21
• [学会発表] シアノバクテリアのHsp90/Hsp70シャペロンシステム (2011)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 日本農芸化学会2011年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学(京都府)
  • 年月日: 2011-03-27
• [学会発表] シアノバクテリアのHsp90とHsp70シャペロン系との協同的シャペロン作用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 日本植物生理学会2011年度(第52回)年会
  • 発表場所: 東北大学(宮城県)
  • 年月日: 2011-03-22
• [学会発表] Prokaryotic Hsp90 : its substrates, chaperone sites, chaperone function, and collaboration with the Hsp70 system (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: The 5th International Conference on the Hsp90 Chaperone Machine
  • 発表場所: Les Diablerets(スイス)
  • 年月日: 2010-10-01
• [学会発表] 原核生物Hsp90の機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第48回日本生物物理学会年会
  • 発表場所: 東北大学(宮城県)
  • 年月日: 2010-09-22
• [学会発表] ラン藻Hsp90の機能(招待講演) (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: ラン藻ゲノム研究交流会
  • 発表場所: 東京大学(東京都)
  • 年月日: 2010-07-24
• [学会発表] シアノバクテリアHsp90のシャペロン部位と機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野秀知
  • 学会等名: 第9回微生物研究会
  • 発表場所: 法政大学(東京都)
  • 年月日: 2010-06-26
• [学会発表] シアノバクテリアGroELの生化学的解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 末岡啓吾
  • 学会等名: 第9回微生物研究会
  • 発表場所: 法政大学(東京都)
  • 年月日: 2010-06-26
• [学会発表] Function of prokaryotic Hsp90, a forgotten chaperone(招待講演) (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: The 8th International Workshop on the Molecular Biology of Stress Responses
  • 発表場所: Daemyung Resort(韓国)
  • 年月日: 2010-06-02
• [学会発表] シアノバクテリアの二種類のGroEL(シャペロニン):タンパク質の構造、活性、細胞機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 日本植物生理学会2010年度(第51回)年会
  • 発表場所: 熊本大学黒髪北キャンパス(熊本)
  • 年月日: 2010-03-21
• [学会発表] Cyanobacterial diversity and molecular chaperones(招待講演) (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: International Symposium on Phycological Research
  • 発表場所: Varanasi(India)
  • 年月日: 2010-02-26
• [学会発表] Cyanobacterial DnaK/DnaJ/GrpE chaperone system and its control by HtpG(Hsp90) (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田健作
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(横浜)
  • 年月日: 2009-12-11
• [学会発表] シアノバクテリアの環境適応と分子シャペロン(招待講演) (2009)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: かずさDNA研究所研究会「ラン藻の分子生物学2009」
  • 発表場所: かずさアカデミアホール(木更津)
  • 年月日: 2009-12-04
• [学会発表] シアノバクテリアDnaK/DnaJ/GrpE系の確立とHtpGによるリフォールディング活性の調節 (2009)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: 第47回日本生物物理学会年会
  • 年月日: 2009-10-30
• [学会発表] Functional specialization of two different GroEL homologues in cyanobacteria(招待講演) (2009)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: The 4th International Congress on Stress Responses in Biology and Medicine & the 4th Annual Meeting of the Biomedical Society for Stress Response
  • 発表場所: ガトーキングダムサッポロホテル & スパリゾート(北海道)
  • 年月日: 2009-10-08
• [学会発表] Stress response and chaperone function in cyanobacteria (2009)
  • 著者名/発表者名: 仲本準
  • 学会等名: The EMBO Conference Series on : The Biology of Molecular Chaperones
  • 発表場所: Dubrovnik, Croatia
  • 年月日: 2009-05-25
• [図書] Handbook of Plant and Crop Stress. 3rd Ed. (2011)
  • 著者名/発表者名: Huq S, Nakamoto H
  • 総ページ数: 519-534
  • 出版者: Taylor & Francis/CRC Press
• [備考]
  • URL: http://www.molbiol.saitama-u.ac.jp/~nakamoto/top.htm