真核微生物細胞性粘菌は、動物型細胞運動現象解析のためのモデル生物である。研究代表者らが発見した細胞質分裂に関わる細胞性粘菌の D411-2pが、細胞運動を司るアクチンと結合、これを束化すること、細胞基質接着にも関わることがわかった。一方、動物で基質接着に重要なベータインテグリンに相当し、細胞質分裂にも関わる細胞性粘菌のタンパク質 Dib11種のうち、新規6種について GFPを用いて局在を調べ、 Dibのほとんどが細胞膜に局在し、2種は未同定細胞小器官に局在することがわかった。これら2つの細胞機能は、細胞膜でのタンパク質間相互作用を通じて互いに影響しあうものと考えられる。
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