TraBタンパク質発現の時空間制御の解明 【目的】放線菌は、気中菌糸の形成など高度な分化を示す。TraBが分化していく放線菌コロニー内での発現をリアルタイム解析手法で明らかにし、TraB発現の時空間制御を解明する。 【成果】昨年度作製した、放線菌遺伝子水平移動の中心的役目を持つTraBのリアルタイム追跡プローブTraB-GFPを用いて、その局在や発現をリアルタイムで検出した。 局在決定ドメインの決定 【目的】TraBは膜に局在していることは、その機能からも我々の結果(Mol. Microbiol. 1996)からも明確であるが、膜局在に必要なドメインは、見つかっていない。TraBの機能構造を明らかにするため、膜局在ドメインを決定する。 【成果】前年度に作製したTraB領域に様々な欠失変異を持つTraB-GFP融合タンパク質発現系を構築し、膜局在に必要な領域がN末端100残基内にあることを明らかにした。 TraBタンパク質のATP結合ドメインの機能 【目的】TraBタンパク質によるDNA輸送の際のエネルギー供給を明らかにするためATP結合ドメインの活性とDNA輸送との関連を調べる。 【成果】TraBの大腸菌を用いた発現系を構築し、精製TraBを得た。TraBのATPase活性をATP transporterの活性測定法をやマカライトグリーンを用いた活性測定法で確認した。多数の点突然変異TraBを作製し、それらのATPase活性を測定し、必要な残基の確定を行った。
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