高機能逆転写酵素を用いたcDNA合成法とRNA増幅法の性能評価と用途拡大

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21580110
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用生物化学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 保川 清 京都大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (30397559)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 酵素利用学

研究概要

部位特異的変異導入により、熱安定性が顕著に向上したモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(E286R/E302K/L435R/D524A)とトリ骨髄芽球症状ウイルス逆転写酵素(V238R/L388R/D450A)を創出した。このことから、鋳型プライマー(T/P)との結合領域への正電荷の導入が逆転写酵素の熱安定性向上に有効であることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Comparison of the thermal stabilities of theαβheterodimer and theαsubunit of avian myeloblastosis virus reverse transcriptase (2011)
  • 著者名/発表者名: Konishi, A., Nemoto, D., Yasukawa, K., and Inouye, K.
  • 雑誌名: Biosci. Biotechnol. Biochem 巻: Vol 75 ページ: 1618-1620
  • DOI: 10.1271/bbb.110238
• [雑誌論文] Increase in thermal stability of Moloney murine leukaemia virus reverse transcriptase by site-directed mutagenesis (2010)
  • 著者名/発表者名: Yasukawa, K., Mizuno, M., Konishi, A., and Inouye, K.
  • 雑誌名: J. Biotechnol 巻: Vol 150 ページ: 299-306
  • DOI: 10.1016/j.jbiotec.2010.09.961
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of organic solvents on the reverse transcription reaction catalyzed by reverse transcriptases from avian myeloblastosis virus and Moloney murine leukaemia virus (2010)
  • 著者名/発表者名: Yasukawa K., Konishi, A., and Inouye, K.
  • 雑誌名: Biosci. Biotechnol. Biochem 巻: Vol 74 ページ: 1925-1930
  • DOI: 10.1271/bbb.100337
  • 査読あり
• [雑誌論文] Detection of cesA mRNA from Bacillus cereus by RNA-specific amplification (2010)
  • 著者名/発表者名: Yasukawa, K., Agata, N., and Inouye, K.
  • 雑誌名: Enzyme Microb. Technol 巻: Vol 46 ページ: 391-396
  • DOI: 10.1016/j.enzmictec.2009.12.009
  • 査読あり
• [雑誌論文] Insight into the mechanism of the stabilization of Moloney murine leukaemia virus reverse transcriptase by eliminating RNase H activity (2010)
  • 著者名/発表者名: Mizuno, M., Yasukawa, K., and Inouye, K.
  • 雑誌名: Biosci. Biotechnol. Biochem 巻: Vol 74 ページ: 440-442
  • DOI: 10.1271/bbb.90777
  • 査読あり
• [雑誌論文] Improving the thermal stability of avian myeloblastosis virus reverse transcriptaseαsubunit by site-directed mutagenesis
  • 著者名/発表者名: Konishi, A., Yasukawa, K., and Inouye, K.
  • 雑誌名: Biotechnol. Lett 巻: (in press)
  • DOI: doi:10.1007/s10529-012-0904-9
• [学会発表] 組換えHIV-1逆転写酵素の調製と性状解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 保川清、篠村まゆ、井上國世
  • 学会等名: 2012年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 京都女子大学
  • 年月日: 2012-03-23
• [学会発表] 部位特異的変異導入によるAMV逆転写酵素αサブユニットの熱安定性の向上 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小西篤、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2012年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 京都女子大学
  • 年月日: 2012-03-23
• [学会発表] 部位特異的変異によるMMLV逆転写酵素の熱安定性の向上 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小西篤、根本大資、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2011年度日本生物工学会大会
  • 発表場所: 東京農工大学小金井キャンパス
  • 年月日: 2011-09-27
• [学会発表] Comparison of the thermal stabilities of theαβheterodimer andαsubunit of avian myeloblastosis virus reverse transcriptase (2011)
  • 著者名/発表者名: 小西篤、根本大資、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2011年度日本生化学会大会
  • 発表場所: 国立京都国際会館
  • 年月日: 2011-09-23
• [学会発表] 部位特異的変異による耐熱性MMLV逆転写酵素の作製 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小西篤、水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2011年度日本生化学会近畿支部例会
  • 発表場所: 関西医科大学
  • 年月日: 2011-05-21
• [学会発表] タンパク質工学による逆転写酵素の耐熱化(シンポジウム:タンパク質工学による耐熱化酵素創製の新しい戦略) (2011)
  • 著者名/発表者名: 保川清
  • 学会等名: 2011年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 京都女子大学
  • 年月日: 2011-03-28
• [学会発表] 昆虫細胞で発現させた組換えAMV逆転写酵素αサブユニットの精製と性状解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 保川清、根本大資、井上國世
  • 学会等名: 2011年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 京都女子大学
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 部位特異的変異導入によるMMLV逆転写酵素の熱安定性の向上 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小西篤、水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2011年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 京都女子大学
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] Effects of organic solvents on the reverse transcription reaction catalyzed by reverse transcriptases from avian myeloblastosis virus and Moloney murine leukaemia virus (2010)
  • 著者名/発表者名: 保川清、小西篤、井上國世
  • 学会等名: BMB2010
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2010-12-07
• [学会発表] AMV逆転写酵素とMMLV逆転写酵素による逆転写反応に対する有機溶媒の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 保川清、小西篤、井上國世
  • 学会等名: 2010年度日本生物工学会大会
  • 発表場所: フェニックス・シーガイア・リゾート(宮崎市)
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] AMVおよびMMLV逆転写酵素による逆転写反応に対する有機溶媒の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 保川清、小西篤、井上國世
  • 学会等名: 2010年度日本農芸化学会関西支部大会
  • 発表場所: 近畿大学農学部
  • 年月日: 2010-10-03
• [学会発表] 逆転写反応に対する溶媒の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 保川清、小西篤、井上國世
  • 学会等名: 2010年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 東京大学駒場キャンパス
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] RNase H活性を消失させることによるモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV RT)の安定化の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2010年度日本農芸化学会大会
  • 発表場所: 東京大学駒場キャンパス
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] 部位特異的変異によるMMLV逆転写酵素の活性と熱安定性の向上 (2009)
  • 著者名/発表者名: 水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2009年度日本農芸化学会関西・中四国・西日本支部日本栄養・食糧学会九州・沖縄支部日本食品科学工学会西日本支部合同沖縄大会
  • 発表場所: 琉球大学千原キャンパス
  • 年月日: 2009-10-31
• [学会発表] A MMLV/AMVキメラ逆転写酵素の性質決定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2009年度日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場
  • 年月日: 2009-10-23
• [学会発表] AMV逆転写酵素とMMLV逆転写酵素の熱安定性に対する鋳型プライマーの効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 保川清、根本大資、井上國世
  • 学会等名: 2009年度日本生物工学会大会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス
  • 年月日: 2009-09-24
• [学会発表] MMLV/AMVキメラ逆転写酵素の酵素化学的性質の決定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 水野匡貴、保川清、井上國世
  • 学会等名: 2009年度日本生化学会近畿支部例会
  • 発表場所: 大阪医科大学本部キャンパス
  • 年月日: 2009-07-18
• [図書] 核酸増幅法.産業酵素の応用技術と最新動向 (2009)
  • 著者名/発表者名: 保川清
  • 総ページ数: 194-202
  • 出版者: シーエムシー出版、東京
• [備考]
  • URL: http://www.enzchem.kais.kyoto-u.ac.jp/
• [産業財産権] 変異型逆転写酵素 (2012)
  • 発明者名: 保川清、小西篤、井上國世
  • 権利者名: 京都大学
  • 産業財産権番号: 特許、特願2012-30848
  • 出願年月日: 2012-02-15
• [産業財産権] 変異型逆転写酵素 (2011)
  • 発明者名: 保川清、井上國世
  • 権利者名: 京都大学
  • 産業財産権番号: 特許、PCT/JP2011/68157
  • 出願年月日: 2011-08-09
  • 外国
• [産業財産権] 変異型逆転写酵素、それをコードする核酸、変異型逆転写酵素の製造方法、核酸関連酵素の熱安定性の向上方法、逆転写方法、逆転写反応キットおよび検査キット (2010)
  • 発明者名: 保川清、井上國世
  • 権利者名: 京都大学
  • 産業財産権番号: 特許、特願2010-181471
  • 出願年月日: 2010-08-13