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2010 年度 実績報告書

モデル小型魚類を用いた食嗜好・忌避に関与する味覚シグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21580147
研究機関前橋工科大学

研究代表者

安岡 顕人  前橋工科大学, 工学部, 准教授 (10453028)

キーワード食品生化学 / 味覚シグナル
研究概要

動物の味覚系は摂食に伴う様々な生理応答を制御している。本研究ではメダカをモデルとして脊椎動物の食嗜好・忌避の情報伝達機構を解析することを目的としている。今年度は以下の成果を得た。
シナプス依存的に神経細胞間を移動する小麦胚芽レクチン(WGA)遺伝子を用いて、メダカの味覚伝達神経系の標識を試みた。メダカ味蕾の旨味受容細胞と苦味受容細胞の両方に発現するPLC-β2のプロモーターをWGA遺伝子に連結したトランスジーンを作製し、メダカに導入した。導入個体のF3世代を抗WGA抗体染色により解析したところ、WGAが発現する1次の細胞である味蕾細胞において強い染色が観察された。味蕾に連絡する感覚脳神経では神経細胞群の一部が染色された。脳においては、哺乳類の孤束核に相当する顔面葉や迷走葉にシグナルが見られた。興味深いことに、視床や大脳に相当する部分にも弱いシグナルが見られた。このことは、メダカが哺乳類と基本的には相同な脳の部位で好悪や学習などの高次な味覚情報処理を行っていることを示唆する。今後は、標識された各部位の哺乳類との対応関係を分子マーカーを用いて確認する。また、レーザー破壊や光感受性イオンチャネルの導入による神経細胞の活性化などにより、同定された脳の部位の味覚情報伝達における機能を解析する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] トランスジェニックメダカを用いた高次味覚中枢領域の標識2011

    • 著者名/発表者名
      家木誉史、岡田晋治、藍原祥子、慮本真、阿部啓子、安岡顕人、三坂巧
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2011-03-26
  • [学会発表] Transgenic labeling of a neuronal circuit comected to phosphohpase C-β2-expressing taste bud cells in the model fish, medaka, reveals the presence of a common gustatory transduction pathway conserved among teleosts and mammals.2010

    • 著者名/発表者名
      Akihito Yasuoka, Takashi Ieki, Shinji Okada, Yoshiko Aihara, Makoto Ohmotol, Keiko Abe, Takumi Misaka
    • 学会等名
      International Symposium on Molecular and Neural Mechanisms of Taste and Olfactory Perception
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-11-06
  • [学会発表] 脊椎動物の味覚情報伝達経路の可視化:トランスジェニックメダカにおける事例2010

    • 著者名/発表者名
      家木誉史、岡田晋治、藍原祥子、應本真、阿部啓子、安岡顕人、三坂巧
    • 学会等名
      小型魚類研究会
    • 発表場所
      埼玉
    • 年月日
      2010-09-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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