研究課題
基盤研究(C)
大豆アレルゲンGly m Bd 28Kおよび小麦アレルゲンTri a Bd 28Kの糖鎖構造について検討を行い、いずれのアレルゲンもマンノース、N-アセチルグルコサミンを含み、キシロースおよびフコースを含有しており、これらの糖鎖はアスパラ銀結合型糖鎖であり、N-アセチルグルコサミン部分にフコースおよびキシロースが結合していることが示された。しかも、この糖鎖を含むペプチドがこれらのアレルゲンと反応するIgE抗体と特異的に発現することが明らかになった。また、Gly m Bd 28Kのタバコ培養細胞での発現過程で、すでにGly m Bd 28KのcDNAがクローニングされているが、そのcDNAはシグナルぺプチドを含んでいるものの、まだ5'側の非翻訳境域を含め全長構造は不明であり、その構造の解明が必要となり、検討を行った。その結果、従来知られていたシグナルペプチドに新たに3個のアミノ酸残基が追加され、さらに非翻訳領域20塩基が明らかになった。この結果は、タバコ培養細胞での当該アレルゲンの発現の基盤を提供するものである。
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