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2009 年度 実績報告書

多機能性乳タンパク質の生化学的特性の解明とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21580153
研究機関共立女子大学

研究代表者

川上 浩  共立女子大学, 家政学部, 教授 (90458860)

キーワード乳タンパク質 / 生理機能 / 抗炎症作用
研究概要

1. ラクトフェリン結合タンパク質を、Superdex 200pgカラムおよびTSKgel G2000SWカラムによるゲルろ過、ヘパリンSepharose CL-6Bおよびモノクローナル抗ラクトフェリン抗体固定化担体を用いたアフィニティークロマトグラフィーで、ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼおよびアンジオジェニンの3画分に分離した。また、低分子量画分をターゲットに、分画分子量20kDaの限外ろ過膜で分子量20kDa以下の低分子ペプチドを分取し、イオン交換カラムTSKgel SP-5PWでさらに分画した。
2. 自己免疫疾患モデルマウスの脾臓細胞を用いて、上記のように分離精製した画分のサイトカイン産生促進作用を比較した。IL-6、IL-10、IL-17およびIFN-γの産生量をELISAで測定したところ、ラクトパーオキシダーゼにIL-10産生促進作用が確認された。ラクトフェリンには抗炎症作用が報告されているが、今回の分離操作で精製したラクトフェリンには、IL-10産生促進作用はみられなかった。したがって、ラクトフェリンの抗炎症作用は、ラクトフェリンに結合しているラクトパーオキシダーゼの活性発現に起因する可能性が示唆された。
3. BALB/c系マウスの脾臓細胞および脾臓由来CD4^+T細胞を、ConAあるいは抗CD3抗体+抗CD28抗体とともに、ラクトパーオキシダーゼを添加して培養し、培養液中のIL-10量を測定したところ、ConA存在下でラクトパーオキシダーゼのIL-10産生促進作用が確認された。抗CD3抗体+抗CD28抗体の存在下では、IL-10産生は促進されなかったことから、ラクトパーオキシダーゼの作用には、T細胞以外の細胞による刺激の関与が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] LPOはマウス脾臓細胞のIL-10応答を誘導する2010

    • 著者名/発表者名
      榎本淳
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] LPOがマウス脾臓細胞のIL-10応答を誘導するにはT細胞の活性化が必要である2010

    • 著者名/発表者名
      知花誠也
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] LPOにより誘導されるIL-10産生細胞はNODマウスの自己抗原特異的T細胞応答を抑制する2010

    • 著者名/発表者名
      一ノ瀬薫
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] LPOはOVAに特異的なマウスT細胞応答とIgE応答を抑制する2010

    • 著者名/発表者名
      野澤清史
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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