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2011 年度 実績報告書

多機能性乳タンパク質の生化学的特性の解明とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21580153
研究機関共立女子大学

研究代表者

川上 浩  共立女子大学, 家政学部, 教授 (90458860)

キーワード乳タンパク質 / 生理機能 / 抗炎症作用
研究概要

限外ろ過膜および逆浸透膜で処理したラクトフェリン結合タンパク質画分から、逆相カラムXBridge BEH300 C18および陽イオン交換カラムSP-5PWを用いた高速液体クロマトグラフィーで、28種類のペプチドおよびタンパク質を分離精製した。その中から、活性化T細胞の抑制作用を示したペプチド成分2種類について、LC/MS/MSとマイクロシークエンス法で構造解析を行い、分子量とアミノ酸配列を明らかにした。また、Fmoc法によりペプチドの化学合成を行い、分離精製物および合成物の作用特性を比較した。さらに、動物実験で免疫調節作用が評価できる量のラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、アンジオジェニンおよびシスタチンCを単離精製し、in vivoにおける各種評価を行った。
NOD(Non Obese Diabetes)マウスにおける1型糖尿病発症の引き金になる自己免疫応答の誘導を、ラクトフェリン結合タンパク質画分の中のラクトパーオキシダーゼが抑制できることが明らかとなった。また、鶏卵アレルギーの原因タンパク質である卵白アルブミンに特異的なT細胞応答やIgE応答に及ぼす、ラクトフェリン結合タンパク質の影響を調べた。その結果、卵白アルブミンで免疫したBALB/c系マウスのリンパ節細胞を抗原とともに培養すると、抗原特異的なT細胞応答がラクトパーオキシダーゼの作用により抑制されることが分かった。また、鶏卵アレルギーモデルとして開発された卵白アルブミン-IgEマウスを用いた実験では、脾臓細胞の抗原依存的増殖応答を、ラクトパーオキシダーゼが抑制することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 鶏卵アレルゲンに特異的な免疫応答に及ぼすLPOの抑制効果2011

    • 著者名/発表者名
      生方孝明
    • 学会等名
      日本食品免疫学会
    • 発表場所
      東京大学(東京)
    • 年月日
      2011-10-18
  • [学会発表] 高齢者の免疫機能における腸溶性LFの効果2011

    • 著者名/発表者名
      川上浩
    • 学会等名
      酪農科学シンポジウム
    • 発表場所
      フォレスト仙台(仙台)
    • 年月日
      2011-09-22
  • [学会発表] 自己抗原および牛乳LPOにより誘導されるIL-10産生細胞2011

    • 著者名/発表者名
      真下和樹
    • 学会等名
      日本動物細胞工学会
    • 発表場所
      東京大学(東京)
    • 年月日
      2011-07-22
  • [学会発表] Effects of enteric-coated LF supplementation of the immune status of healthy elderly individuals : a randomized, double-blind, placebo-controlled trial2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Kawakami
    • 学会等名
      10^<th> International Conference on Lactoferrin
    • 発表場所
      EL CID Mazatlan (Mexico)
    • 年月日
      2011-05-08

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公開日: 2013-06-26  

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