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2011 年度 実績報告書

林内路網の環境保全機能の定量的評価と根系も含めた新たな森林管理手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21580174
研究機関東京大学

研究代表者

酒井 秀夫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70126069)

研究分担者 白石 則彦  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50292793)
櫻井 倫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (50451836)
キーワード林内路網 / 環境保全 / 根系 / 透水係数 / 土壌保水力
研究概要

東京大学秩父演習林の開設後5~10年を経た作業道に沿った林分を対象に、胸高直径と作業道からの距離を測定して分析した結果、林縁から3m以内の立木において成長が促進されていることが認められ、作業道開設による日照の増加が有力な要因であるといえる。東西方向に開設された作業道は、道路北側の林縁で林縁効果が大きく、南北方向に開設された作業道は、日照が半分になり、林縁効果が薄いという知見が得られた。
東京大学千葉演習林の62年生スギ人工林で特大径根と大径根で地下部バイオマスの82%を占めていた。小径根の量が13%と多かった。高齢級では、根の割合の多い優勢木の割合が高くなっていることが推定された。
根重量と幹重量の比は、林縁と林内では有意差は見られなかった。このことは、地上部体積、および根の重量が、林齢に比例するという知見にもかなうものである。今回、とりまとめとして、土壌の孔隙を表現するものとして、透水速度および透水係数を検討したが、林縁、林内ともばらつきが大きく、林内と林縁で有意差は見られなかった。調査地が林縁にあることから、林縁は過去の人為による踏圧の影響も考えられる。林縁は、根の新陳代謝は旺盛で、古い根が枯死した後は、土壌がポーラスになるものと考えられる。しかし、根系の発達は、土壌をポーラスにする一方で、根の体積増加が周辺土壌を圧縮しているものと考えられる。樹木周辺の土壌が根の枯死により、ポーラスが維持されるものとすると、幹のまわりの土壌が盛り上がらねばならない。盛り上がった分は雨水で流されるとすると、単位体積あたりの根の密度が高くなる。今回の実験結果からは、定量モデルを作るにはいたらなかったが、このことは今後精密な観測を要する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文]

    • 巻
      (森林利用学会誌に投稿準備中)
  • [備考]

    • URL

      http://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/publish/files/news/news047.pdf

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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