林地残材のバイオマス利用のための収穫が苗木の成長に及ぼす影響を明らかにすることが本研究の目的である。宮崎大学農学部附属田野フィールド(演習林)において、平成23年春に伐採跡地にヒノキを植栽したのち,伐採作業に伴い発生した枝葉を総て取り除く対照区と枝葉をすべて残した区の2つの処理区を設定した。 苗木の相対成長量は枝葉散布区のほうが有意に小さかった。土壌水は全有機炭素濃度は枝葉散布区のほうが高く,全窒素濃度は逆に低かった。土壌窒素無機化速度は枝葉散布区の方が低い可能性が示唆された。枝葉散布区では窒素飢餓が状態になっていた考えられる。
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