• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

劣化の進んだ低質古紙の識別評価と新規リサイクル用途開発

研究課題

研究課題/領域番号 21580203
研究機関東京農工大学

研究代表者

岡山 隆之  東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70134799)

キーワードバイオマス / 廃棄物資源化 / 環境材料 / 紙 / 古紙 / 活性炭 / 塩化水素 / VOC
研究概要

1.低質古紙を用いた炭化物による塩化水素ガス捕捉効果
劣化の進んだ塗工紙古紙のペレットを窒素雰囲気下で500~900℃にて炭化処理を施して調製した炭化物を、ポリ塩化ビニル樹脂粉末とともに窒素気流中にて燃焼させた。ポリ塩化ビニル樹脂は280~400℃で熱分解して塩化水素ガスを放出することから、毎分10℃程度で400℃まで昇温して一定時間加熱させたときに発生する排出ガスを捕集し、硝酸銀滴定法により排出ガス中の塩化水素ガスを定量した。その結果、500℃で生成した炭化物による塩化水素ガスの除去率が30~50%であったのに対して、800℃で生成した炭化物では塩化水素ガス除去率が向上し、95%に達するものもあった。これは、高温処理による塗工紙中に多量に含まれる炭酸カルシウムの変化に起因していた。
2.揮発性有機化合物(VOC)の吸着性評価
低濃度条件におけるクラフト古紙活性炭のVOC吸着性試験は、予め低質古紙の炭化物または活性炭の所定量を23℃、50%r.h.の環境条件下に設置した小形チャンバー内にセットした後、加温した所定量のトルエンを注入することによりチャンバー内で瞬時に気の経時変化をガス検知管を用いて所定の間隔で3時間まで測定した。一方、飽和状態におけるVOCの吸着を平衡吸着量として測定し、試料の吸着能力を評価した。その結果、クラフト古紙活性炭はヤシ殻活性炭及び試薬活性炭に比べて高い吸着能力を発揮した。同様に、高濃度条件においても、クラフト古紙活性炭の平衡吸着量が最も高い値を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Carbonization of cow dung and characterization of the char2011

    • 著者名/発表者名
      Sanaa, E.
    • 雑誌名

      Wood Carbonization Research

      巻: 7 ページ: 68-75

    • 査読あり
  • [学会発表] 共焦点レーザー顕微鏡を用いた再生紙の古紙配合率評価法2011

    • 著者名/発表者名
      成田厚志
    • 学会等名
      日本木材学会大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2011-03-19
  • [学会発表] リサイクル処理手すき紙の物性に及ぼす低密度調整剤添加の影響2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺光正
    • 学会等名
      紙パルプ技術協会第77回紙パルプ研究発表会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2010-06-18
  • [備考]

    • URL

      http://www.tuat.ac.jp/~recycle/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi