研究概要 |
木材および木質材料の破壊力学特性値は,弾性定数や強度値と同様に材料特性値であるにも関わらず,実施する試験法や試験体形状によって大きな差が生じることが指摘されていた。このような差異の原因としてき裂先端の非線形挙動を無視することが考えられる。本研究では,こうした非線形挙動を仮想的なき裂長さの導入で補正することにより試験条件による影響を少なくして材料特性値として十分に評価可能な評価法を提案することができた。また,き裂のない材料の強度特性に関しても,仮想的なき裂長さの導入により線形破壊力学の評価法が適用できる可能性を示すことができた。
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