天然化合物を用いたアオコ毒マイクロシスチンの毒性制御

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21580250
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 水産化学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 小松 正治 鹿児島大学, 水産学部, 准教授 (30325815)
• 研究分担者: 安藤 清一 名寄市立大学, 栄養学科, 教授 (80131986)
• 連携研究者: 古川 龍彦 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40219100)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: マイクロシスチンLR / p53 / 肝毒性 / 発がん / OATP1B1 / OATP1B3 / 化学予防

研究概要

マイクロシスチン-LR(MCLR)が示す細胞毒性と細胞増殖活性のバランス制御にp53が重要な機能を果たしていることを明らかにした。また、柑橘類のフラボノイドの一種ナリンジンが、OATP1B1/1B3を介したMCLRの細胞内取り込みを阻害することにより、細胞毒性の発現を抑制することを明らかにした。また、アメリカオオアカイカ由来のセラミドアミノエチルホスホン酸および海綿から単離したステリフェリンAにMCLRの細胞毒性を減弱する効果があることを突き止めた。

研究成果

• [雑誌論文] Environmental mutagens may be implicated in emergence 1 of drug-resistant microbesa (2011)
  • 著者名/発表者名: E. Miyahara, M. Nishie, S. Takumi, H. Miyanohara, J. Nishi, K. Yoshiie, H. Oda, M. Takeuchi, M. Komatsu, K. Aoyama, M. Horiuchi, and T. Takeuchi
  • 雑誌名: FEMS Microbiology Letters 巻: 317 ページ: 109-116
  • 査読あり
• [雑誌論文] Isolation and characterization of some novel genes of apolipoprotein A-I family in Japanese eel (2011)
  • 著者名/発表者名: M. Choudhury, T. Oku, S. Yamada, M. Komatsu, K. Kudoh, T. Itakura, and S. Ando
  • 雑誌名: Anguilla japonica. Central European Journal of Biology 巻: 6 ページ: 545-557
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of habitual exercise on renal carcinogenesis by ferric nitrilotriacetate (2011)
  • 著者名/発表者名: T. Kato, H. Kawaguchi, N. Miyoshi, K. Aoyama, M. Komatsu, M. Horiuchi, H. Yoshida, and T. Takeuchi
  • 雑誌名: Environmental Health and Preventive Medicine 巻: 16 ページ: 232-238
  • 査読あり
• [雑誌論文] p53 plays an important role in cell fate determination after exposure to microcystin-LR (2010)
  • 著者名/発表者名: S. Takumi, M. Komatsu, T. Furukawa, R. Ikeda, T. Sumizawa, H. Akenaga, Y. Maeda, K. Aoyama, K. Arizono, S. Ando, and T. Takeuchi
  • 雑誌名: Environmental Health Perspectives 巻: 118 ページ: 1292-1298
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cytotoxic Isomalabaricane Derivatives and a Monocytclic Triterpene Glycoside from the Sponge Rhabdastrella globostellata (2010)
  • 著者名/発表者名: M. Hirashima, K. Tsuda, T. Hamada, H. Okamura, T. Furukawa, S. Akiyama, Y. Tajitsu, R. Ikeda, M. Komatsu, M. Doe, Y. Morimoto, M. Shiro, R. W. M. van Soest, K. Takemura and T. Iwagawa
  • 雑誌名: Journal of Natural Products 巻: 73 ページ: 1512-1518
  • 査読あり
• [雑誌論文] Lipid and fatty acid compositions differentiate between wild and cultured Japanese eel(Anguilla japonica) (2009)
  • 著者名/発表者名: T. Oku, A. Sugawara, M. Choudhury, M. Komatsu, S. Yamada, and S. Ando
  • 雑誌名: Food Chemistry 巻: 115 ページ: 436-440
  • 査読あり
• [雑誌論文] Homologue of mammalian apolipoprotein A-II in nonmammalian vertebrates (2009)
  • 著者名/発表者名: M. Choudhury, S. Yamada, M. Komatsu, H. Kishimura, and S. Ando
  • 雑誌名: Acta Biochimica et Biophysica Sinica 巻: 41 ページ: 370-378
  • 査読あり
• [雑誌論文] Dehydroepiandrosterone increased oxidative stress in a human cell line during differentiation (2009)
  • 著者名/発表者名: K. Izumo, M. Horiuchi, M. Komatsu, K. Aoyama, K. Bandow, T. Matsuguchi, M. Takeuchi, T. Takeuchi
  • 雑誌名: Free Radical Research 巻: 43 ページ: 922-931
  • 査読あり
• [学会発表] 新規メダカシアリダーゼolNeu3a、olNeu3bのクローニングと性状解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 竹下一輝, 池田真子, 池田麻美, 小松正治, 山田章二, 塩崎一弘
  • 学会等名: 平成23年度日本水産学会九州支部会大会
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2012-01-28
• [学会発表] 鹿児島近海に生息するサメ類由来の健康機能性ペプチド探索 (2012)
  • 著者名/発表者名: 塩崎一弘, 前川継徳, 市野隼人, 中村好成, 波江野皆樹, 小松正治, 山田章二
  • 学会等名: 平成23年度日本水産学会九州支部会大会
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2012-01-28
• [学会発表] 水圏生物毒と公衆衛生 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小松正治
  • 学会等名: 日本水産学会九州部会平成23年度シンポジウム
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2011-11-26
• [学会発表] Gemcitabine耐性膵癌細胞CNT1とRRM1の耐性機構への関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 南謙太郎、古川龍彦、山本雅達、西澤由紀彦、田畑祥、池田龍二、小松正治、秋山伸一
  • 学会等名: 第70回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市
  • 年月日: 2011-10-04
• [学会発表] オカダ酸の毒性発現における臓器別感受性の差異に関する研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 栗本隆史、嶋佑介、杉山靖正、塩崎一弘、内匠正太、小松正治
  • 学会等名: 平成23年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: 長崎市
  • 年月日: 2011-09-29
• [学会発表] 藍藻毒Microcystin-LRの細胞毒性に対するNaringinの抑制効果に関する研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 嶋佑介、栗本隆史、杉山靖正、塩崎一弘、羽生瑶実、朴虎東、内匠正太、小松正治
  • 学会等名: 成23年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: 長崎市
  • 年月日: 2011-09-29
• [学会発表] メダカシアリダーゼNeu3のクローニングおよび性状解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 塩崎一弘, 竹下一輝, 池田真子, 小松正治, 山田章二, 山口壹範, 宮城妙子
  • 学会等名: 第84回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2011-09-22
• [学会発表] ゼブラフィッシュ胚およびOATP1B1またはOATP1B3発現細胞を用いたマイクロシスチンの毒性評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 嶋佑介, 塩崎一弘, 杉山靖正, 内匠正太, 古川龍彦, 小松正治
  • 学会等名: 第5回トランスポーター研究会九州部会
  • 発表場所: 宮崎市
  • 年月日: 2011-09-17
• [学会発表] Gemcitabin e耐性でのSLC28, 29とRRM1の役割 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山本雅達, 南謙太朗, 西澤由紀彦, 池田龍二, 小松正治, 古川龍彦
  • 学会等名: 第5回トランスポーター研究会九州部会
  • 発表場所: 宮崎市
  • 年月日: 2011-09-17
• [学会発表] CNT1とRRM1の発現変化がGemcitabine耐性膵癌細胞株の耐性を担っている (2011)
  • 著者名/発表者名: 南謙太郎、古川龍彦、山本雅達、池田龍二、小松正治、田畑祥、秋山伸一
  • 学会等名: 日本がん分子標的治療学会
  • 発表場所: 福岡県北九州市
  • 年月日: 2011-06-24
• [学会発表] CNT1 and RRM1 are involve in the Gemcitabine resi stance mechanism in the pancreatic G emcitabine (2010)
  • 著者名/発表者名: T. Furukawa, K. Minami, M. Yamamoto, R. Ikeda, M. Komatsu
  • 学会等名: 第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 兵庫県神戸市
  • 年月日: 2010-12-09
• [学会発表] カルボキシルエステラーゼ2によるマイクロシスチンLRの解毒機構の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 内匠正太、小松正治、古川龍彦、橋本満、有薗幸司、青山公治、竹内亨
  • 学会等名: 第82回日本生化学会大会
  • 発表場所: 兵庫県神戸市
  • 年月日: 2010-10-23
• [学会発表] Gemcitabine耐性膵癌細胞MGEM6のCTN1とRRM1の発現変化は耐性と関連している (2010)
  • 著者名/発表者名: 南謙太郎, 古川龍彦, 山本雅達, 池田龍二, 小松正治, 田畑祥, 車暁芳, 新里能成, 秋山伸一
  • 学会等名: 第69回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 大阪市
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] 赤潮毒ブレべトキシンの神経毒性発現に与える細胞外ナトリウムイオン濃度の影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 下野泰, 堂免康人, 内匠正太, 青山公治, 小松正治
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2010-09-22
• [学会発表] ゲムシタビン耐性膵がん細胞での機構の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 古川龍彦, 南謙太郎, 池田龍二, 小松正治, 山本雅達, 田畑祥, 秋山伸一
  • 学会等名: 日本がん分子標的治療学会第14回学術集会
  • 発表場所: 東京都江戸川区
  • 年月日: 2010-07-08
• [学会発表] 下痢性貝毒オカダ酸の肝臓選択毒性の可能性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 前田雄太、内匠正太、青山公治、安藤清一、小松正治
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 神奈川県藤沢市
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] 藍藻毒マイクロシスチン-LRの発がんプロモーター活性の発現機序-1 (2010)
  • 著者名/発表者名: 内匠正太、古川龍彦、安藤清一、有薗幸司、青山公治、竹内亨、小松正治
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 神奈川県藤沢市
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] 藍藻毒マイクロシスチン-LRの発がんプロモーター活性の発現機序-2 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小松正治、内匠正太、古川龍彦、池田龍二、住澤知之、明永ひとみ、前田雄太、安藤清一、青山公治、竹内亨
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 神奈川県藤沢市
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] 藍藻毒マイクロシスチンLRのカルボキシルエステラーゼ2による弱毒化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 内匠正太、安藤清一、古川龍彦、橋本満、有薗幸司、青山公治、竹内亨、小松正治
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 神奈川県藤沢市
  • 年月日: 2010-03-27
• [学会発表] 赤潮毒ブレべトキシン中毒に対する対処法の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小松正治、近藤史典、有村卓、利光幸恵、前田雄太、石川学、吉川毅、住澤知之、濱田季之、安藤清一
  • 学会等名: 平成22年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 神奈川県藤沢市
  • 年月日: 2010-03-27
• [学会発表] マイクロシスチンLRの肝臓選択毒性におけるOATP1B1またはOATP1B3並びにp53の貢献 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小松正治、内匠正太、古川龍彦、安藤清一、青山公治、竹内亨
  • 学会等名: トランスポーター研究会第3回九州部会(シンポジウム)
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2009-11-21
• [学会発表] OATP1B3を介したオカダ酸の肝毒性の発現 (2009)
  • 著者名/発表者名: 前田雄太、小松正治、内匠正太、古川龍彦、安藤清一、青山公治、竹内亨
  • 学会等名: トランスポーター研究会第3回九州部会(シンポジウム)
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2009-11-21
• [学会発表] カルボキシルエステラーゼ2によるマイクロシスチンLRの細胞毒性抑制効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 内匠正太、小松正治、安藤清一、古川龍彦、橋本満、有薗幸司、青山公治、竹内亨
  • 学会等名: トランスポーター研究会第3回九州部会(シンポジウム)
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2009-11-21
• [学会発表] Gemcitabine耐性細胞でのCNT1、RRM1の発現変化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 古川龍彦、池田龍二、小松正治、秋山伸一
  • 学会等名: 第68回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 第68回日本癌学会学術総会
  • 年月日: 2009-10-03
• [図書] A case study of intact vitellogenin isolated from the plasma of wild silver Japanese eel(Anguilla japonica) (2010)
  • 著者名/発表者名: M. Komatsu, S. Ando, S. Hayashi, T. Furukawa, S. Takumi, K. Aoyama, and T. Takeuchi
  • 総ページ数: 195-205
  • 出版者: Nova Science Publishers, Inc