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2009 年度 実績報告書

農協出資による農業法人の発展と事業連携に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21580260
研究機関筑波大学

研究代表者

納口 るり子  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00323246)

キーワード農業法人 / 出資 / 資本政策 / 事業連携
研究概要

全農いばらきが出資をしている農業法人5社および全農いばらきの担当職員、研究協力者2名、筑波大学・大学院生の出席を得て、研究会を開催した。研究会では、経営概況、出資の状況、農業法人と全農いばらきとの事業連携の状況などが報告された。研究会により、以下の点が明らかになった。a.農業法人は他の法人だけでなく地域の兼業農家とも販売を中心にした連携を図っていること。b.経営の優位性は経営発る展と共に変化し、経営間連携の重要性は発展過程により異なること。c.全農が法人の販売力を活用した連携を図っている例もあり、課題としては与信の問題があること。d.全農の出資により販売・購買・情報・農地集積などにおいて法人がメリットを受けていること。e.地域の農協と大型法人の連携は難しく、全農いばらきとの方が可能性が大きいこと。f.農業法人と全農との事業連携において、全農による出資は有効であるが、まだその意義は未知数の部分を残していること。h.農業法人が地域農業の核となるような事業モデルの可能性があること、などの諸点である。研究会の内容については、5農業法人の経営展開図を調査により補強し、併せて公表することを予定している。また、日本の農業法人との比較を行うため、中国の農民専業合作社に対する出資の状況および、出資と事業連携の関係を調査し、学会報告を行った。調査は吉林省延辺地区で実施し、合作社の類型(農民主導型、関係機関主導型、龍頭企業主導型)により、出資者数や出資金のウエイトが異なり、a.付加議決権の行使、b.利用高配当割合の決定、などにより、合作社の利益配分や方向性の決定が異なってくることが明らかになった。この研究については論文として取りまとめ中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 静岡県における茶の流通構造:生産者-流通業者(茶商)への流通経路を中心に2009

    • 著者名/発表者名
      加納昌彦、納口るり子
    • 雑誌名

      農業経営研究 第47(1)

      ページ: 64-69

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高齢化に伴う重量野菜から軽量野菜への作目換行動メカニズムの解明2009

    • 著者名/発表者名
      小苙原慎一、納口るり子、長谷川淳
    • 雑誌名

      農業普及研究 第14(2)

      ページ: 64-73

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 農業経営の収益的・持続的可能性-企業参入を契機に考える-2009

    • 著者名/発表者名
      納口るり子
    • 雑誌名

      農業 No.1520

      ページ: 4-5

  • [学会発表] 中国延辺地域における農民組織参加意向に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      金春燕, 納口るり子, 氏家清和
    • 学会等名
      日本農業経済学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 農協事業の強化と産地マネジメント2010

    • 著者名/発表者名
      棚谷智寿、納口るり子
    • 学会等名
      日本農業経済学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-03-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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